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育て急がず、信頼する

 昨日職員勉強会で、先生達の子どもを見る目の温かさが、子どもの成長に大きな影響を与えることを書きました。


 全国私立保育園連盟発行の保育通信10月号に乳幼児教育実践研究家の井桁容子先生が、「育て急がず、信頼する」というタイトルで書かれたコラムが、それに通じているように感じたのでご紹介します。


 登園時に、1歳児の子どもがお家から持って来た絵本を保育室で読んでほしいとお母さんに言い、お母さんがそれを読んでいると、別の子がやって来て、それを取ろうとしてトラブルになります。


 お互いの主張がぶつかり合うのですが、お母さんは保育者が対応している姿を何も言わず見守り、子ども同士の主張はぶつかりあったまま、保育者が似たような絵本を探しに行こうと誘ったエピソードです。


 井桁先生は、読んだ人はなんともすっきりしないエピソードだと感じるのではないかと書かれていますが、どうでしょうか?



 子どもがその時に体験している感情表現を大切にしつつ、周りの人や事柄に視野や思いを広げ、心のひだを増やして、柔軟な思考や感情表現を急ぐことなく、丁寧に育んでいくことが保育だと言われています。


 子ども同士のトラブルが起こると、すぐにどちらが悪かった?ごめんなさいは?どうぞして(相手に渡して)など、解決や正解を急いでしまいますが、一つ一つの経験の中で、子どもが感情を味わい、ゆっくりとわかっていくことを温かく見守ることが大切ということでしょう。


 育て急がず、信頼する・・・慌ただしい毎日ですが、心に留めておきたい言葉です。

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