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食事ができるようになるということ

 新年度が始まって2週間余り。新しく入園した子ども達は、順調に保育園に慣れています。保育室や人(先生・友達)にも慣れ、給食をクリアして、ほとんどの子がお昼寝もクリアしつつあります(まだ充分に眠れているわけでないのですが)子どもたちの適応力はすばらしいですね。これまでほとんどお母さんだけと過ごしてきたのでしょうが、周りのものや人に関心を示し、目が合うとニコッと笑ってくれるようになりました。


 大人でも、新しい場所で見知らぬ人に囲まれて生活すると疲れ果ててしまいますが、子どもたちの方が適応力は高いのかもしれません。開園して6年目ともなると、保育内容や活動が定着しているので子どもたちの安心につながっているのでしょう。


 1歳児のKくんのお母さんが育児日記に、「おばあちゃんがお迎えに行ったときに、先生が『右足はこっちね』『左足はこっち』と言いながらKくんにズボンを履かせている姿を見て、こんなふうに声を掛けながら丁寧にズボンを履かせてもらっていることがわかって安心したと言ってました」と書かれていたそうです。


 日々の丁寧なかかわりが、子どもたちの安心感に繋がっているのですね。お昼時にはな組(1・2歳児)の保育室に行くと、ひとつのテーブルに3人の子どもたちが座って給食を食べていました。子どもたちが掬いやすく、ちょぅどいい大きさの陶器の食器(食べ物がおいしく見えます)と、子どもたちの口の大きさに合っている小さなスプーンが子どもが自分の分だとわかるようにトレーに載せられています。


 温かいものは温かいうちに食べられるように、保温ができる容器に入ったごはんやお汁を、子どもたちの顔を見ながら「今日はどのくらい食べられる?これ好きだったよね」と言いながら先生たちが注ぎ分けてくれます。福岡市の献立は、2週間後に同じメニューが出るので、前回のことを思い出しながらの声掛けです。


 入園したばかりの1歳児はスプーンを使えない子が多いので、手づかみ食べになりますが、それも大事な経験です。自分が好きなものを掴んで口に入れると満足感もありますね。まずはおいしく楽しく食べることが大事です。3人ともよく食べて、お皿の中はほとんどなくなっていました。最後にお茶を飲んで、手と口を拭いて「ごちそうさまでした」と手を合わせてあげると、食事が終了したことがちゃんと伝わります。


 たくさん身体を動かして遊んで、ごはんをしっかり食べたら眠くなります。まだトントンしないと眠れない子がほとんどですが、だんだん自分で眠りに入ってくれるようになります。その子らしい表情や行動を見せてくれるようになった子どもたちのこれからの成長が楽しみです。


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