企業主導型保育所
2016年度から2017年度に、九州の企業主導型保育所は、76か所設置されたそうです。働く保護者の方にとって、出勤時間に柔軟に対応してくれる、職場に近い、病気の時の対応などメリットが多いと思います。待機児童対策として、国も施設整備や運営費に認可保育所と同額の助成をしているので、今後ますます増えそうです。
先日、東京に視察研修に行った時、衆議院議員の古賀篤さんのお話を伺う機会がありました。その中で、古賀さんが企業主導型保育所の存在は怖いですよ。福岡市も実態を把握していないし・・・と話されていました。
企業主導型保育所は儲かる・・・と公然と話す企業もあると聞きます。企業なので、そこに後ろめたさを感じないのは当然です。企業は保育所建設をする時に、コンサルティング会社に依頼することが多いようです。コンサルティング会社は、保育所建設のノウハウを持っているので、様々な企業の保育所設立までを請け負っていますが、開園後はそれぞれの企業に任されるので、保育の質の担保は難しいと思います。
認可外保育園、小規模保育園、企業主導型保育所、家庭的保育所など、その形態を問題視しているわけではありません。そこに、子ども達への思いがあるかが気になるのです。現場の先生達にその思いがあっても、経営者がそうでなければ、子どもを大事にする保育をするのは難しいと思います。子どもの立ち場になって考える、子どもの思いに共感できるかどうか誰も管理しない施設は、本当に怖いと思います。
子ども達がどんな人に出会い、どんな環境の中で育って来たのか、その答えが出るのは20年後です。