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発達の扉

東区のなみきホールで行われた龍谷大学教授の白石正久先生のご講演を聞きに行きました。会場で懐かしい園長先生方や保護者の方にお会いすることもできました。

 白石正久先生のご講演を初めて聞いたのは、17年前重度の知的障害があるAくんのお母さんに誘われた時でした。遅々として成長しないように見えるAくんの対応に悩んでいた私は、白石先生のお話をお聞きして、少し気持ちが軽くなったのを思い出します。

 

 人は皆同じ発達の道のりを歩いていく。障がいがある子は重いものを背負って同じ道のりを歩いていく。重さがあるので大変苦しいが、その分豊かさがある。

 

 今回も、同じ言葉に勇気づけられたような気がします。

 17年前と同じゆったりとしたユーモアのある語り方で、子どもの発達について分かりやすく話して下さいました。

 子どもはみな「〇〇のようになりたい」「〇〇できるようになりたい」と願いながらも、できない自分に気づく。このズレが矛盾であり、発達はこの矛盾を乗り越えることだと繰り返しお話されました。

 「〇〇のようになりたい」「〇〇できるようになりたい」と願う子ども達。どんなに小さな子ども達もそう願い、できない自分に矛盾を抱え、悩み、それを乗り越えた時に発達の扉が開くのでしょう。

 大人も同じだと思います。〇〇のようになりたい、〇〇できるようになりたいと願うからこそ、努力し、より良い生き方を追い求めていくのでしょう。

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