自己主張?わがまま?
大人が子どもの言葉を自己主張と捉えるか、わがままと捉えるかで、子どもの心持ちは大きく変わります。自己主張だと受け止めてもらえれば、自分に自信が持てるでしょうが、わがままだと言われれば否定されたような気持ちになるでしょう。
以前、保育士と母親に、それぞれ同じような状況で、子どもが言った言葉を自己主張だと思うか、わがままだと思うかと問うアンケート調査がありました。
例えば、お昼寝の時に、「子どもがカーテンを閉めたくない」と言った言葉を、母親は自己主張だと捉える人が多く、保育士はわがままだと捉える人が多かったのです。私にとっては意外な調査結果でした。保育士は、子どもの発達を理解している専門職なのに、なぜ子どもの気持ちを共感的に受け止められないのだろうと思いました。
同じ言葉を言っても、家庭では自己主張と肯定的に捉えられ、保育園ではわがままだと否定的に捉えられる・・・
保育園では、小さい子にも集団の一員としての行動を求めてしまいがちです。せっかくの自己主張がわがままだと切り捨てられないように、集団生活であっても、子どもの思いや気持ちを受け止め、その思いをできるだけ尊重するような保育を目指したいといつも思います。