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実習日誌

 昨日実習について書きましたが、実習中なによりも大変なのは実習日誌を書くことではないでしょうか?学校によって違いはあるものの、子ども達が登園してから降園するまで、時系列で、「子どもの活動・保育者の援助、配慮・環境構成・実習生の気づき」の項目に沿って書いていきます。


 私が実習をした40年前から様式がほとんど変わっていないのがすごいと思います。保育の内容が変わっているのに、実習日誌が変わらないのはなぜでしょう?実習中は、緊張感の中、子ども達に関わり、指導してくれる先生の手伝いをしたり、慣れないことの連続です。授業よりも長時間働き続けて身も心もへとへとになって帰りつくと、実習日誌が待っています。


 実習日誌を記入するのに、2時間以上かかります(もっとかかる人もいるでしょう)。私もへとへとの状態で半分眠りながら記入したことを昨日のように思い出します。部分実習をする日は、実習の計画・準備をしなくてはいけないので、さらに2時間かかり、当日はほとんど寝ていない状態で実習をすることになります。


 実習は楽しいけど、実習日誌があるから…と言うのは、実習をする全ての学生の感想ではないでしょうか。先日受けた研修でも、実習生を送り出す大学の先生が、もうそろそろ実習日誌の在り方を考えた方がいいのではないかと話されていました。


 実習をして、保育園・幼稚園に就職するのをやめる学生は15%ほどいるそうで、その中の4割が実習日誌が原因だそうです。確かに記録を取ることは大事ですが、毎日毎日8時間に亘って同じことを書き続けることに労力を費やす意味があるのでしょうか?実習日誌を書くことに力を使い果たし、子どもとの関わりや保育士としての仕事に力を発揮できなくなってしまっては本末転倒です。


 きっと保育士養成校の先生たちは、実習日誌の在り方に疑問を持たれていながら、保育園や幼稚園の現場との交流がないままに、変えることができないのかもしれません。書くことは大事です。振り替えることで、気づいたり、より深く考えることができます。それでも、40年以上も変わらない実習日誌を変えることで、実習の質が高まる要素があるのですから、ぜひ検討してほしいと思います。


 


 

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