だめなものはダメ!
事務のSさんから聞いた話です。
りんご組に行ったら、3歳男児の〇くんと女児の〇ちゃんが、玩具の取り合いをしていました。どうしても譲ってくれない〇ちゃんに、〇くんは大泣き。
Sさんは、〇くんに、「〇ちゃんに貸してって言ってごらん。」と言ったのですが、〇くんはなかなか泣きやみません。困った(と思います)Sさんは、「ぼくがやってみるから見ててね。」と言って、〇ちゃんに、「〇ちゃん、そのおもちゃ貸して」と言うと、〇ちゃんは、「ダメ!」と一言。Sさんの面目は丸潰れでした。
その話を聞いて、〇ちゃん、いいな~と思いました。大人が貸してって言っても『だめなものはダメ!』なんですよね。大人に言われたからって「いいよ。」って言わなかった〇ちゃんはステキです。
子どもの世界では、友達が持っているものがほしくて、よくけんかが起こります。言葉が出始めの頃、お友達の玩具が欲しいという子に、「貸してって言ってごらん。」とよく声を掛けますが、やっと「貸して」って言ったのに、貸してもらえることはほとんどありません。使っているおもちゃであっても、使わないおもちゃであっても、友達が「貸して」って言う位魅力があるおもちゃなのですから、そんなに簡単に手放したくはないのです。それでも、たま~に、「いいよ」と友達が貸してくれた時のあの嬉しさ・・・
あの嬉しい気持ちをたくさん経験すると、自分も「いいよ」と言えるようになるのだと思います。
「ダメ!」と言った〇ちゃんも、もうすぐ「いいよ」と言えるようになりますよ。