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自分で考えて決める

 5月のお話会。子ども達はお話の世界を存分に楽しんだようです。新事業の立ち上げの準備でバタバタしていて、りんご組(3・4・5歳児)のお話会の最後の方にしか参加できなかったのですが、2~3人の子ども達が隣の部屋にいて話を聞いていませんでした。


 「どうするのかな?」と見ていると、他の子ども達が真剣に話を聞いていたり、笑っている声を聞いて隣の部屋にいた子ども達はみんなのところに戻って来ました。後で、お話会の先生が、「子どもたちの話を聞く態度は100点満点でした。ザワザワしていても、話が始まると、サッと集中して話を聞く構えができていますね。お話をするのが、とっても楽しくて・・・。こちらが意図したとおりに、シ~ンとなったり、いいタイミングでドッと笑ったり、もっと話したいという気持ちになります」と言ってくださいました。


 2、3人の子ども達が隣の部屋にいたことや、後ろの方の子ども達がふざけたりするのが気になったので、そんなにいっぱい褒めてもらえるとは思ってもみませんでした。お話会の先生方は、もう3年以上毎月1回来てくださるので、子どもたちの成長がよく見えるようです。


 今朝、体操が終わって保育室に入らずに、5人の男の子が砂場で固まって遊び続けていました。3歳児・4歳児・5歳児が混じっています。主任のA先生が、「何度声をかけても入らないので、今日は待ってみます」とじっと子どもたちの姿を見守っていました。だんだん時間が経つうちに、一人、二人と保育室に戻りだし、最後に残ったのは5歳児のQくんでした。5歳児だけに、引くに引けないところもあったのでしょう。


 A先生が部屋に入ろうとする子に、一人一人言い聞かせている姿をチラチラ見ながら、最後一人になってしまったQくんがやっと遊びをやめてA先生の方にやってきました。A先生は「Qくんの今の気持ちを教えて」と言ったそうです。


 それから10分間、Qくんは黙ったまま・・・そして「部屋に戻りたい」とやっと言ってくれたそうです。「自分の気持ちを言えたのは偉かったよ。でもね・・・」とA先生はQくんとしっかり話したそうです。毎日毎日、「部屋に入ろう」と声をかけても、遊び続ける子ども達をその気にさせるのはとても難しいです。


 今日のように、「自分で考えて部屋に戻ろう」と決めた経験は、きっと子ども達の心に残ったと思います。明日がどうなるかわかりませんんが、時間をかけて一人一人の子ども達と向き合うことの大切さと難しさを改めて感じました。でも、いつか自分で考えてどうすればいいのか決められるようになると信じています。



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