どの子も安心できる環境
- 大瀧智子
- Jun 5, 2019
- 2 min read
先日、Y先生が、りんごの花保育園のラインで6月2日の西日本新聞の記事を送ってくれました。
『環境に敏感な子知って』というタイトルで、2002年にアメリカの心理学者が、5人に1人は、HSC(ハイリ―・センシティブ・チャイルド(人一倍敏感な子)がいると提唱している記事でした。
HSCは、障がいではなく、持って生まれた性格の一つで、注意力に長け、他者の気持ちに敏感で、大きな変化にうまく適応できないなどの傾向があり、不登校の遠因になるかもしれないと書いてありました。
大人から見れば些細なこと・・・友達が叱られているのを見る、先生が大きな声で怒鳴るのが怖い、大きな音が苦手、新しいことに適応できない・・・それがきっかけで、学校に通えなくなる子もいるのです。
1950年代にアメリカの精神科医トマスとチェス夫妻は、赤ちゃんを9つの気質に分類しています。環境に敏感で扱いにくい子は全体の10%、順応が悪く、出だしが遅い子は15%いるという研究ですが、HSCと繋がります。
生まれながらの気質は、本人の意思で変えることはできません。無理やり環境に慣れさせようとしたり、甘えやかしてはいけないと強制的な対応をすると、さらに不安が増してしまいます。
記事にも書いてあるように、HSCの子どもたちは、その子達がいる環境が安心できるかどうかをいち早く伝えてくれる存在です。環境に敏感な子ども達が安心できるのであれば、どの子にとっても大丈夫な環境だと言うことになります。
保育園にも、些細なことに反応したり、泣きだしたり、不安になってしまう子がいます。その気質を変えることはできませんが、安心すると、敏感さや慎重な態度、注意深さが良いところで出て来ます。
どの子も安心できる環境をつくり、全ての子ども達が伸び伸びと自分らしく過ごせるようにするのが私達の役割だと思います。
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