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学校に行ける幸せ

M先生が、書き損じたはがきを集めて、ネパールの子ども達が通う学校を支援する団体に寄付しましょうと保護者の方に呼び掛け、りんごの花保育園の玄関に赤い箱を置いているところです。

 赤い箱とともに、ネパールと日本を比較した資料も置いてあります。ネパールは、北海道の1.8倍の面積に、2.851万人の人が住んでいます。5歳未満のこどもの死亡率は、日本が1000人に対して2.4人、ネパールは、36人です。字が読める大人は、日本が100%に対して、ネパールは60%です。小学校に入学した子どもが最終学年まで残る確率は、日本が100%で、ネパールは70%。5~14歳の子どもの労働者が日本はほとんどいないのに、ネパールは37%・・・過酷な環境の中で、子ども達が学校に通えなかったり、教材や机もないような部屋の中で学んでいる学校の写真も一緒に置いてあります。

 いつもの生活がどんなにありがたいものなのか、こうして比較をしなければ感謝の気持ちさえ忘れています。M先生の呼びかけに、たくさんの葉書が集まりました。少しでもネパールの人たちの力になりたい・・・こんな気持ちにさせてもらえたのも、りんごの花保育園でM先生に出会えたからです。

 今日は、ものすごいプレゼントも頂きました。勉強したくても、学校に行きたくても行けない子どもについて描いてある絵本です。「子どもに学校や勉強できることがどんなに幸せなことか伝えたくて絵本を描きました。」と年長児のお母さんが描いて下さったオリジナルの絵本です。

 あまりにも、すごすぎて(他にいい表現が思いつきません)、ただただお母さんの思いの深さと才能に感動しています。

― がっこうにいくってたいせつなことなの?べんきょうするってたいせつなことなの?わたしはよくわからない。だってがっこうにいけなかったんだもの。―

 最初のページの言葉です。学校に行かなければ、学校に行く意味や大切さがわからないのですね。学校に行くことができる私たちはなんて幸せなのでしょう。幸せが当たり前すぎて、感じることも、感謝することも忘れていることに気づかされました。

 この絵本を描いて下さった保護者の方には、今年3月に卒園し、小学校に入学するYくんというお子さんがいます。Yくんのことを思いながら、心配しながら、「小学校に行けるのは幸せなことだよ。勉強できるのは大切なことなんだよ。」と伝えたいと思われたのでしょう。

 Yくんは、ネパールの学校支援の話を聞いて、りんご組の保育室に貼ってある世界地図を見ながら、「ネパールはどこ?」と虫眼鏡で一生懸命探していたことをY先生から聞きました。

 親の思いや考え方は、必ず子どもに伝わっているのですね。

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