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無園児

 先日、NHKの報道番組でも取り上げられましたが、Y先生が、『無園児』に関する新聞記事を持って来てくれました。


 無園児とは、0~5歳児で保育所や幼稚園、認定こども園などに通っていない子ども達のことで、全国に約182万人いるそうです。認可外施設や企業型保育施設に通っている子ども達も含まれているので、正確な数字は把握されていないということです。


 少し前までは、1・2歳児の就園率は20%も満たさず、女性の社会進出を促すために、目標値を40%としていたことを思い返すと、日本社会も家庭だけで子どもを育てるという意識が変わりつつあるのでしょうね。


 無園児の中には、障がいがあるなどで保育園で受け入れられないケースや外国籍で入園手続きがわからない、経済的に困窮しているなど支援が必要な家庭の子ども達がいて、家庭内だけで育てられ、虐待などに繋がるケースもあると言われています。


 待機児童が落ち着き、やっと支援が必要なところに目が向けられるようになったのですね。東京大学名誉教授の汐見稔幸先生が、新聞記事の中で、「保育所は社会インフラとして、すべての希望する人に利用する権利を認めるべきだ。」と主張されています。


 保育所が、「働いている親が毎日子どもを預ける場所」という認識を転換し、働いていない場合も、「午前中だけ」「週に数日」といった柔軟な使い方ができるようになれば、親が保育士に相談したり、リフレッシュできると提案されていますが、その通りだと思います。


 本当に早く、全ての人に保育所保育が届くといいのにと思います。家庭だけで育てるには、あまりにも家庭が個人化、孤立化してしまっていて、子どもに必要な力が育ちにくくなっていると思います。


 そう言いながら、つぼみ組(0歳児)に、8月2名、9月2名のお子さんが入園することになったので、未満児クラスの一時保育は断らざるを得なくなってしまいました。今までずっと利用してもらい、園生活を楽しんでくれるようになったのに、本当に申し訳ないです。


 今年度一時保育の事業を開始し、希望される方がたくさんいらっしゃることがわかりました。毎日ではなくて、必要な時に利用できる場所があると安心ですね。そんな場所があれば、もっと子育てを楽しむことができると思います。保育所には新しい役割が期待されていることをヒシヒシと感じています。

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