気持ち2
- 智子 大瀧

- Apr 7
- 2 min read
子どもが相手にも自分と同じような気持ちがあることに気づくのは、3歳以降のようです。「心の理論」の実験では、4歳の半分くらいの子どもが他人にも自分と同じ気持ちがあることがわかると証明されています。
自己主張真っ最中で友達とのトラブルが絶えない2歳児に「◯◯ちゃんの気持ちがわかる?」と言ってもわからないのは当然です。昨日のブログに書いたように、まずは自分の気持ちに気づくことが大事だと思います。自分の気持ちに気づき、言葉で伝えられるようになると、他の人の気持ちに関心が向いていくのでしょう。
昨年、文部科学省が発表した「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸問題に関する調査」で、全国の小学校で確認された暴力行為が7万件に上ったそうです。保育園・幼稚園でも言葉にできない気持ちが昂じた時、手が出るお子さんがいます。幼児期は自分の気持ちを言葉で表現できないので仕方ないと思いますが、それが小学校まで続くのはどうしてでしょう?
誰かに気持ちを聞いてもらう機会が少ないのかもしれません。保育園や幼稚園に通う子ども達は誰に自分の気持ちを聞いてほしいのでしょうか?もちろん、お父さんやお母さんだと思います。でも、お父さんやお母さんは忙しくて、ゆっくりお子さんの気持ちを聞く時間も心のゆとりもないのかもしれません。みんな忙しすぎるのです。
これほど子育て世代を仕事に縛りつけておきながら、こども真ん中社会の理想を掲げているこの国はどこに向かっているのでしょう?夕方には家族全員で食卓を囲んで、一日の出来事を話す時間があれば、自分の気持ちを言葉にして、分かってもらえたと安心できると思います。気持ちを聞いてもらえなかった子ども達は、暴力や暴言を自ら選んでいるのではなく、そんな方法でしか気持ちを表現できないのかもしれません。
こども真ん中社会は、そんなに難しいことや、お金がかかることをしなくても、親子でいっしょに過ごす時間を増やすことで実現できるのかもしれません。そう願っていても、社会はなかなか変わりそうにないので、目の前にいる子ども達の気持ちを大切にしたいと思います。






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