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不適切な保育

 昨日児童虐待の研修を受けた話を書きましたが、研修会資料の表紙にはこう書いてありました。「この研修では、児童虐待防止と不適切な保育に関する現状を紹介し、その対応を考えていきます。保育職員には子どもの命を守る役割があります。ただ、それが可能になるのは、みなさん自身が“私は守られている”と感じることです。そのための園の保育マネジメントができているかが問われます。」


 保育マネジメント・・・当然園長の大きな役割です。働いている人たちが、自分は守られている、ここで働いていいという安心感や自分を認めてもらっているという存在意義を実感できることがとても重要です。私は、全ての職員の方にそう思ってもらっているかと問われると、とても自信がありません。


 今回の研修では、児童虐待と共に、不適切な保育も重要なテーマでした。「あなたの保育は不適切ではありませんか?子どもに対して不適切な言動はありませんか?」そう問われています。


 大人は子どもに対して心も身体も、圧倒的な上位にあります。だからこそ、子どもの目線に立ち、子どもの気持ちに寄り添わなければ、意識的にも無意識的にも子どもを軽んじたり、傷つけたりします。保育者は子どもの心身の発達を専門的に勉強して子どもの前に立っているにもかかわらず、不適切な保育が頻繁に起きているのが現状です。


 なぜ不適切な保育が起こるのでしょうか?個人の資質の問題もあると思いますが、組織としてそれを見過ごしていることも多いのではないでしょうか?そんな言葉を言ったら子どもは傷つくよね?そんな態度を取ったら、子どもはどうしていいかわからないよね?そんな食べさせ方をさせたら、食事を楽しい、おいしいものに感じないよね?


 こんな指摘が職員間でできているでしょうか?保育者同士の関係性を保つために、波風を立てない、言っても無駄だから・・・という理由で見て見ぬふりをしていることはないでしょうか?


 保育園を退職していく人たちの理由として、人間関係・・・とよく言われます。職員間の人間関係の悪さは、必ず子どもに伝わります。子どもが先生たちの顔色を見ながら過ごすことがないよう、一人一人の職員が働く誇りと喜び、やりがいを持てる職場をつくっていかなくてはと思います。

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