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子どもの行動には意味がある

 先週、はな組の担任の先生から、「AくんとBくん(2歳児)が、口の中に砂や石、貝殻(大きい)を口に入れ、何度注意してもなかなか辞めてくれないので、園長先生からもお話ししてください。」と言われて、ふたりに話すことにしました。


 石や貝殻はかなり大きいので、もし飲み込んだら怖いです。窒息したり、取り出すことが困難な場所に留まったりしたら大変なので、私も真剣に話をしました。まず、最初にAくん。事務室で話すと、初めは笑っていたものの、私が真剣な顔で話すので、だんだん真顔になってきました。


 「こんな大きな貝殻を口の中に入れて飲み込んだら、苦しい、苦しいってなるよ。そしたら、もうママにも会えなくなるよ。」と言うと、Aくんの目から涙がポロポロ。「Aくんが苦しい、苦しいってなったら、ママも悲しいよ。先生たちも悲しいよ。」と言うと、「いやだ~!」とポロポロ涙をこぼして、私に抱きついてきました。


 「もう、貝殻や石を食べないでね。」と言うと、「うん、うん。」と頷いてくれました。その後は、Bくん。同じように話すと、泣かないまでも、「もう石や貝殻をお口に入れないでね。」と言う私の言葉に、神妙な顔で「うん。」と頷いてくれました。


 だからと言って、すぐにやめてくれるわけではありません。また何度も口の中に入れてしまい、そのたびに私達から叱られるのだろうと思います。飲み込んだら怖いので、叱らわないわけにはいきません。では、子ども達はなぜ何度言っても口の中に異物を入れてしまうのでしょうか?


 これまでの経験から、口の中に砂や石などを入れてしまうのは、2歳児の男の子がほとんどです。(女の子も一人いました。)もう少し大きくなると、しなくなりますが、かなり長期間にわたってやめられない子もいます。口の中に砂や石を入れて噛むと『ガリガリ』と、とても嫌な感覚ですよね。でも、その嫌な感覚を求めて異物を口の中に入れるのではないかと思います。なので、いくら叱られても口の中に入れることがやめられません。


 私達大人(子どもも)にとって嫌な感覚や刺激が、特定の時期の特定の子ども達にとっては必要なのでしょう。ちょうどミルクや母乳が終わって寂しい時期の子ども達が指しゃぶりをしているようなものなのかもしれません。


 子どもの行動には必ず意味があります。頭ごなしに叱るのではなく、子どもの気持ちに寄り添いながら、他に注意や興味が向くようにしなくてはと思います。誤嚥したら大変なので、注意を怠らず、子どもの求めていることをより好ましい方向に変えていきたいと思います。


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