音環境

プール遊びと同時に、4、5歳児のお昼寝が始まりました。朝早く登園する子はすぐに眠り、遅めに登園する子、体力がある子は、ゴロゴロしながら身体を休めています。眠れなくても、小さな声でおしゃべりしたり、クスクス笑ったり和やかな時間が流れています。  「1日の中でこんな静かな時間があってもいいですね。」とりんご組(3、4、5歳児)の先生達は話したそうです。  昔は、1クラスの子どもの人数が多くて、迎えに来られる保護者の方が、「先生、よくこんなうるさい中にいられますね」と言われました。「慣れてますから」いつもそう答えていましたが、慣れは怖いです。  みんなが大きな音に慣れていると、自分の声が聞こえるように、さらに声が大きくなるので、全体のボリュームが上がります。うるさくて当然です。その頃は子どもがたくさんいるから仕方ないと思っていました。  7月の職員勉強会で、子どもへの声かけが多すぎないかということを話し合いました。それぞれの先生の声かけが多いと、全体のボリュームが上がります。 トイレに誘ったり、片づけるように言ったり、高いところに上がったら危ないよ・・・など注意したりする声かけが多すぎるのではないかと思いました。もちろん、強い言葉や大声、怖い言葉で声を掛けている先生はいないのですが、そんな言葉が多すぎるのは、子ども達にとってはどうなんだろうと思います。 言葉を獲得している時期の子ども達なので、たくさんの言葉を聞く経験は大事ですが、もっと感性が動くような言葉を、それにふさわしい音量、イントネーションで話しかけるよう心がけたいと思います。

安心感

長い間保育現場にいると、自分のしている行為を振り返ることもなく、子どもがどう感じているのか考えることさえ忘れていることがあると昨日のブログに書きました。一つ一つの行為にもっと責任を持たなくてはと思います。 先日、男子学生が自主実習に来た時に、主任のA先生が実習してどう感じたかを聞いたそうです。すると、男子学生が、「1歳児の子どもたちが、ご飯を食べたら、自分でコット(お昼寝用ベッド)に歩いて行って自分で眠るのを見てびっくりしました。」と答えたそうです。 0歳児も1歳児も、もちろん2歳児も、担当の保育士と一緒にゆったりと食事を食べたら、自分で歩いて、コットに行き、横になります。いつも同じ場所にコットを置いているので、迷うことなく歩いていきます。午前中たくさん遊んで、ごはんをいっぱい食べると、自然に眠くなります。それがいつもの姿なので、学生がその姿を見て驚いたという話を聞いて、すごいことだと気づきました。 この姿をビデオに撮って授業で学生に見せようと、先週金曜日、給食を食べ終わる頃を見計らって、はな組(1・2歳児)のお部屋に行きました。みんなごはんを食べ終わったら、自分のコットに歩いて行って、ごろんと横になります。立って動き出す子には、先生が近くに行って、優しくトントンしたり、手を出さずに見守ったりしています。 W先生の担当の1歳児のAくんが食べ終わったので、そのままコットに行くんだろうと思って見ていたのですが、AくんはW先生の元へ。W先生が手を差し伸べて、ギュッとAくんを抱きしめると、安心したように自分のコットにトコトコ歩いて行ってゴロンと横になりました。 もしかすると、子どもにと

気づき

今日は前期最後の授業でした。今は休講にすると、必ず補講をしなくてはいけないので、4ヶ月で15回の授業を入れるのは大変です。  先生達にも迷惑をかけてしまいますが、保育の見直しをする機会となり、私自身の勉強になっているのはありがたいことです。  学生から、「実習に行った時、保育園の先生が、お昼寝でトントンしてたけど、なんであんなに強くするんですか?あれ、子どもは痛いと思う。」と言われてハッとしたこともありました。  私も以前、孫を寝かしつけている時に、娘に、「そんなに強くトントンしないで」と言われたことがあります。  眠りに入るのには個人差があるのですが、一斉に寝かせようとすると、早く眠ってほしいと思う気持ちから、つい力が入ってしまうのでしょう。自分では全く気づかなかったのですが、長い保育士経験で、すっかり身についてしまっていました。 心地良く眠りに誘うには、優しく手を握るだけでも、そっと子どもの胸に手を当てるだけでもいいのに・・・現場で無意識にしていると、気づかないこともたくさんあります。  後期の授業まで、2ヶ月。リフレッシュして、新しい知識を吸収したいと思います。

差別

10年ほど前、ある研修会で、10年後在日外国人が増えて、通りを歩いていると、向こうから来る10人に6人が外国人になる時代が来ると話された先生がいらっしゃいました。その頃は、外国人の方が歩いていると、ついそちらを見てしまうほど、滅多に外国人の方を見かけることはありませんでした。  日本人より外国人の方が多い・・・流石にそこまではないですが、通りを歩いていたり、自転車に乗っている外国人の方を見るのが日常茶飯事になり、あまり気に留めないようになりました。  アジア系、ヨーロッパ系、様々な国の人達とすれ違うことも自然になり、今後ますます国際化が進んでいくのでしょう。急激な国際化に教育が追いついていないのでしょうか、外国人労働者の人達に対する差別の問題が報道されているのをよく見かけます。  低賃金、長時間労働、劣悪な労働環境、暴言、暴力、「日本人は怖い」「日本に来るんじゃなかった」「国に帰りたい」こんな言葉を口にする外国人労働者の方の話を聞くたびに、日本の道徳教育は機能していないと感じます。  ストレスのはけ口は、立場の弱い人に向かいます。美しい日本と掲げた理念はどこに行ったのでしょう。日本の国を信じて来日してくれた外国人の方をもっと大事にする国にならなくてはと思います。 外国人労働者の受け入れ拡大に伴い、ますます日本で生活する外国人の方が増えていくでしょう。差別するのは、心の弱さでもあります。一人ひとりの人権を尊重するために、受け入れる日本人の意識改革が求められていると思います。

お母さんみたい

最近、こんばんは保育(18時以降の延長保育)を利用する子ども達が増えて来て賑やかになりました。2、3人だとなんだかつまらなそうに見えるのですが、5、6人いると、とっても楽しそうに見えるのは不思議です。  こんばんは保育では、毎日おにぎりが出ます。毎日おにぎりだと飽きそうな気がしますが、給食の先生が具を工夫してくれるので、小さなおにぎりを「一つがいい」「2つちょうだい」「おかわりください」と言いながら、机を囲んでみんなで食べているのが家族みたいでいいです。  そんなこんばんは保育の昨日の出来事です。こんばんは保育は、月極めで利用する子ども達が多いので、仲が良いだけでなく、きょうだいのような関係になってきます。   3歳児のHちゃんが、お部屋の中を走り回ってるのを見て、他の子ども達が「お部屋は走ったらダメ!」と、注意しました。みんなから言われたHちゃんは、隅の方で泣き始めました。  「お部屋の中は、走ったらダメだよね。みんな危ないから教えてくれてるんだよ」と言って、膝の上に抱っこして、「よし、よし」と頭を撫でていると、3歳児のEくんがそれを見て、ニコニコ笑いながら、「お母さんみたい」と言ってくれました。Eくんのお母さんは、いつも優しいので、その姿を思い出してくれたんだなと思います。  優しいお母さんが心の中にちゃんと住んでいると、これから先悲しいこと、辛いことを乗り越える力になっていきます。なんだかとっても嬉しいEくんの一言でした。

プール開き

やっと梅雨が明けたので、今日はつぼみ組(1歳児)とはな組(2歳児)のプール開きを行いました。 まずは、プール遊びの安全祈願。主任のA先生がお祓いをする大麻(おおぬさ)を手作りしてくれたので、それらしい雰囲気になり、子ども達は、神妙な面持ちで祈願をしてくれました。 プールに入る前、着替えを済ませた1歳児のKくんとAくんが声を揃えて、♪プール、プール♪と歌うように言っていたのが可愛かったです。待ちに待った日が来たんですね。 プール遊びがあまりにも楽しかったようで、昼食時間になってもなかなか上がってくれず、先生達が苦労していました。あと1ヶ月くらいはプール遊びができるんですけどね・・・。 今日は一足先につぼみ・はな組がプール開きをしましたが、来週はりんご組(3・4・5歳児)のプール開きです。 午後、2階に上がっていくと、4・5歳児の子ども達が屋外園庭に設置したプールの掃除をしていました。全身びしょ濡れになりながら、とても楽しそうです。 与えられる活動ではなく、主体的に取り組む活動になるには、準備や片付けを自分達で行うことも大切です。自分達のことは自分達でする・・・デッキブラシや雑巾で掃除をしている姿が楽しく誇らしそうに見えました。 大人がすれば短時間で終わりますが、子ども達がすると、時間がかかったり、トラブルになったりします。それでも、子どもの主体性を育てるために、一緒に汗びっしょりになって掃除をしている先生達で良かったと思いました。

働き方を変えよう

昨日のブログを読んだ二人の子どもから、「武田鉄也の歌が怖すぎる、なんであんなことを書いたの?」と言われてしまいました。 なんであんなことを書いたのか・・・それはこれからの自分の生き方や働き方を考えると共に、りんごの花保育園で働いてくれる先生達に、楽しく気持ち良く働いて欲しいと思ったからです。 開園した昨年度は、本当に毎日大変で、先生達にもたくさんの無理をさせてしまいました。全体像が見えない中で、必死で働いてくれました。私自身、自分に余裕がなく、先生達の大変さに寄り添うこともできませんでした。 1年経って、先の見通しや今やっていることの意味もわかり、働き方を考えることもできるようになりました。 りんごの花保育園は2時間の延長保育を行っていますが、利用する子ども達の人数が少ないので、ほとんど補助金をもらうことができません。利用しなくてはいけない人がいるので、延長保育をやめるわけにはいかず、苦肉の策で、先生達に時差出勤をしてもらうことにしました。 10時、あるいは10時半に出勤してもらって20時まで残ってもらうと、時間外手当にかかる費用が少なくて済みます。各クラス複数担任なので、担任がいないということはなく、時差出勤の先生の代わりに、フリーや主任の先生がクラスに入っています。 できるだけ赤字を出さないために始めた時差出勤ですが、思ったよりもスムーズです。園外保育に出かけたり、早くから準備をしなくてはいけない保育活動の時は、担任の先生が、「明日は〇〇があるから早く出勤します」と言って早く出勤してくれます。 何よりいいと思ったのは、規定の7.75時間以内で仕事をすれば、自分の時間ができま

働くということ

働き方改革という言葉をいろいろな場面や報道で聞くようになり、改めてなんのために働くのか、どんな働き方がいいのか考えています。 以前勤めていた法人で主任になり、園長になった17年間は、毎日朝8時半から夜8時くらいまで働いてきました。ほとんど有給休暇を取ったこともありません。まだ子ども達が小学生だったので、私の両親が子ども達の世話をしてくれました。それがなければ、とても続けられなかったと思います。 私の両親の時代には、モーレツ社員という言葉があり、自分の時間の大部分を仕事に捧げるのが美徳とされていました。戦後、日本社会が急速に発展したのは、このモーレツな働き方のお陰だったのです。 私たちの時代になっても、長時間勤務や残業は当然の義務でした。特に福祉に関わる仕事は、ボランティア精神で・・・と言われ、どんなに多くの時間外勤務をしても、持ち帰って仕事をしても手当がもらえることはありませんでした。  時代は変わり、働くことは生きがいではあっても、全てではなくなったようです。働くことと同じように、それ以外の時間を楽しく過ごす人の方がきっと幸せなのだろうと思います。 これからは仕事以外の楽しみを見つけたいと思っていますが、たまにぼ~っとしていると、武田鉄矢さんの♪母に捧げるバラード♪のフレーズが浮かんで来て、落ち着かない気分になります。 ♪死ぬ気で働いてみろ、テツヤ、働いて、働いて、働きぬいて、遊びたいとか、休みたいとか、そんなことおまえ、いっぺんでも思うてみろ、そん時や、テツヤ、死ね!それが それが人間ぞ それが それが男ぞ♪ 文章にするとなんて恐ろしい歌詞なんだろうと思いますが、この曲

やっぱり危うい企業主導型保育所

企業主導型保育所が増えています。ビルのテナントや省スペースで開園できるなど認可要件が緩やかというだけでなく、施設整備費が国から3分の2補助されることが企業の進出を後押ししているようです。 定員割れなどで閉園する企業主導型保育所もこの2年間で250か所あまりになるそうです。やっと慣れた保育園を、ある日突然変わらなくてはいけない子ども達や保護者の方の負担を考えると胸が痛みます。 福岡市のコンサルティング会社が2億円の助成金を不正受給した容疑で逮捕されたニュースも報道されました。こんなに身近な所で事件は起こっているのですね。 半数の職員に保育士資格があればいいという緩さも設置の垣根を低くしていると思うのですが、かけがえのない今を生きている子ども達が、質を確保されていない場所で長時間、長い期間過ごしてもいいのでしょうか。 企業主導型保育所の内情を知らずに批判するのは早計かもしれませんが、資格がなくてもいい、撤廃にストップがかけられないのは危うすぎます。保育所は働く保護者の方にとって、生活を維持する基盤です。今月末で閉園します・・・と言われたら、どうすればいいのでしょう。 平成27年度に子ども・子育て支援制度が始まり、就学前の子どもが通う場所は保育所・幼稚園・認定子ども園と三元化され、さらに複雑になりました。その後、企業主導型保育所等が乱立するようになり、その仕組みや体制や運営主体、利用内容など、保護者にとってますます分かりづらいものになっています。 国が助成した施設であれば間違いない・・・そう思うのは当然です。企業主導型保育所設置の審査基準を見直すなどの対策が進むようですが、全ての子ど

人材

先週、男子学生がりんごの花保育園に実習に来てくれたり、学生から就職について相談される時期になりました。そろそろ来年の就職に向けて、真剣に考えているようです。もしかすると、一生の大半を過ごす場所になるかもしれないので、選択に慎重になるのは当然です。  私も、前に勤めていた法人には、30年以上お世話になり、とても大事にして頂きました。感謝してもしきれません。  昨日テレビ番組で、ある地方都市の保育協会が保育士を確保するために、学生を無料ツアーに招待し、観光と保育園見学をしていることを知りました。見ていてちょっと辛くなりました。 昨年は、たくさんの保育園を経営する東京の企業が、東京ディズニーランドのツアーに招待して学生を確保している話も聞きました。  番組によると、今後5年間で、7万人もの保育士が不足するそうです。その数値の正確さはどうかと思うものの保育士不足はしばらく続きそうです。  不満や要求を言わない子ども達に関わる仕事だからこそ、人材の選定には熟慮が必要です。でも、これだけ不足すると、資格があるなら誰でも良くなってしまいそうで怖いです。 実習を経験して、保育所や幼稚園で働くことをやめたという学生の話もよく聞きます。仕事の多さと、人間関係がよくないことを挙げる学生が多くいます。人間関係の問題はどの企業にもあることなのかもしれませんが、子ども達が見ています。職員同士が互いに思いやる温かい雰囲気を作っていきたいものです。

富士山登頂

りんご組(3・4・5歳児)で年長組担任のM先生から、土曜夜の11時位に、「富士山の山頂を目指して出発しました」と、りんごの花保育園職員のラインにコメントが入りました。 今年3月、年長組担任をお願いした時に、M先生が一番に言ったのは、「今年、富士山に登りたいんです。その時だけはお休みを下さい。」と言う言葉でした。 今まで私の周りに富士山登頂を目指す人は誰もいなかったので、率直に「すごい」と思いました。先週、週末に富士山に登ると聞いて、改めて本気だったんだな(すみません)と思いました。 友達と二人で頂上を目指すと聞いていたのですが、お友達は途中でリタイアしたみたいで、一人で登るとラインが来ました。すごい行動力です。 「早朝4時に無事に頂上に着きました」というコメントが美しい写真と一緒にラインに届きました。無事で良かったです。この体験がまた子どもたちにも何かの形で伝わるんだろうなと思います。私も、何かに挑戦したいという気持ちになりました。 目標を持ち、それに向かって準備をしたり、努力をして達成した時(達成できなくても)、その人にしか見えない景色が広がっているんでしょうね。

英語教育

大阪で、2歳児の子どもを育てながら仕事をしていた娘が、この春一般試験に合格して保育士資格を取りました。  「ユーキャンの教材で勉強したよ。かかったのは3000円くらい。」何も聞かされてなかったので驚きました。どんな勉強の仕方をしたのでしょう。  早速娘は、先日からインターナショナルスクールで保育士として働き始めました。そこでは、ネイティブの先生と日本人の先生がいるのですが、会話は全て英語だそうです。  最初の頃は、「毎日、ただで英会話教室に行ってるみたいで、得した気分だよ。子ども達は、2.3歳児までは、何も喋れないし、何を言われてるかわからないからかわいそうだけど、5歳児になると、みんな英語でペラペラ喋ってるから、子どもってすごいね。」と言っていました。 言葉が出始めるころ、喋りたいのに喋べれない環境にいるのはどうなのでしょう。5歳児で英語がペラペラなのはすごいですが、それは心の育ちと引き換えにしてもいいほど大事なことなのでしょうか。  働き出して1カ月。だんだん気になることも出てきているようです。いろいろな保育園があり、大事にしていることが違います。ホームページではわからない他の保育園の内容がわかるのは勉強になります。  同じ道を志してくれた娘の言葉にしっかり耳を傾けたいと思います。

想像力

昨日の職員勉強会の時、いつものように、こんばんは保育担当のN先生が美味しい和菓子を差し入れしてくれました。  和菓子を箱から出すと、そそくさとりんご組(3・4・5歳児)の先生達が、和菓子の包装紙とリボンを集め始めました。「お部屋で出したら、すぐになくなるんですよ」と、嬉しそうです。  りんご組の子ども達の創作意欲は、日々高まっているようで、いつ保育室を覗いても、誰かが描いたり、ハサミで切ったり、のりを貼ったり真剣な顔で作っています。  主任のA先生が、「最近のりんご組の子ども達の想像力はすごいですね。「宇宙船を作ろう』と誰かが言ったら、『うん、いいね』『ここに窓を作るね』って、すぐに役割分担してるんですよね。」と話してくれました。 日常的にイメージを持って作っているので、感性が動くと、すぐにイメージが湧き、友達と共有できるようになってきています。まさに、昨日ブログに書いた幼児期の終わりまでに育てたい子どもの姿の『協同性』です。  密かに今年度の目標としていた子どもの姿が、このように早く表れるとは思っていませんでした。昨年の保育の土台の上に、今年の子ども達の姿があります。 それぞれの先生の思いや願いが込められて子ども達の心が育っています。子ども達に真摯に向き合ってくれる先生達に感謝です。

コーナー遊び

今日は7月の職員勉強会でした。『コーナー遊び』をしていると、必ずぶつかる問題について話しました。 りんごの花保育園では、『コーナー遊び』を取り入れています。『コーナー遊び』とは、保育室をいくつかのコーナーに区切り、子どもが主体的に取り組みたいと思うような遊具や教材を取り入れた環境をつくり、そのコーナーで遊びを広げていく活動です。 りんご組(3・4・5歳児)の保育室は、ままごとコーナー・絵本コーナー・ブロック(積み木・電車)コーナー・製作コーナーなどがあります。子ども達は自分がしたい遊びができるコーナーに行って遊びを発展させていきます。 今回のりんご組の実践記録では、5歳児のAくんが、ままごとコーナーに、カプラ(積み木)を持って行って、食材に見立てて遊んでいた・・・コーナーに別のコーナーにある玩具を持っていくのはいいのだろうかという問いでした。 『コーナー遊び』をしていると、必ずぶつかる問題です。普通に考えれば、自分で考えて見立てて遊びを広げているからいいんじゃないかと思われるでしょう。 『コーナー遊び』を始めた当初は、コーナーに他のコーナーの玩具を持ち込まないというのはルールでした。そのコーナーにある遊具を使ってそのコーナーで遊び、別のコーナーで遊びたいと思ったら、今遊んでいるものを片づけてから遊ぶというルールでした。 でも、小さい子にはこのルールは伝わりません。当然ですが、いろいろなところに玩具を持って行って遊ぶので、保育室はあっという間に散らかります。繰り返し伝えてもルールを理解することは難しく、いつも頭を抱えていました。 年齢が上がるにつれて、コーナーで遊ぶことのおもしろ

保育記録

保育士不足と言われて久しいですが、この職業が敬遠される理由の一つとして、仕事量の多さがあるのではないかと思います。  子ども達の保育の他に保育計画を立てたり、記録を取ったり、連絡帳を書いたり、その他諸々の書類に追われています。私達の勤務時間より長く子ども達が園にいるのに、いつその時間を作ればいいのでしょう。  以前(もう18年くらい前)、ドイツに視察研修に行った時に、ドイツには保育計画や記録はないと聞いて驚きました。  記録がなくても保育はできますが、目標を決め、それに対する評価を行わなければ、保育内容が適切であったか、子どもに何が育ったか、また育ちつつあるか、次の課題を明確にすることは難しいと思います。  書けば書くだけ、意味があり、保育の質が高くなる記録を書きたいと思っていますが、現実にはよく吟味せずに与えられた様式を使っています。  記録を書く理由は、子ども理解を深め、それに基づいた評価、課題を明確にし、園全体で共通認識するためにと思うのですが、記録が活かされていないのが現実です。  先日、西区の園長先生方とお話した時に、1歳児から育児日記を書いていないというお話を伺いました。保護者の方との連携に育児日記は欠かせないと思っていたのですが、育児日記を書くのに一人最低10分はかかり、1,2歳児の担任は、毎日1時間以上費やしています。  安心感と信頼感を持って頂くために、育児日記は必須と思っていましたが、再考する余地がありそうです。 ・・・このブログを福岡市園長会の前の空き時間に書いていたのですが、園長会の中で、保育帳簿の研修会のお知らせが届きま

手作りおもちゃ

先日の授業で学生が作ってくれた手作りおもちゃを真似して、りんご組(3・4・5歳児)の子ども達が、ポテトチップスやアイスクリームの空き箱を利用したおもちゃを作ってくれました。 りんご3組(5歳児)のKちゃん2人が、完成したおもちゃをはな組(1・2歳児)の子ども達に、プレゼント。大好きなお姉ちゃんたちにプレゼントしてもらい、はな組(1・2歳児)の子ども達は大喜びで、マラカスや洗濯バサミのおもちゃで遊びだしました。 手作りおもちゃの良さは、今目の前にいる子ども達の興味・関心に合わせて作れることと、作った人の愛情が感じられることです。 りんごの花保育園の保育室には、先生達が作ってくれた手作りおもちゃがたくさんあります。小さな手で掴みやすいサイズのお手玉、ペットボトルを利用したままごとの食材、フェルトで作ったスナップつなぎなど・・・。 開園して1年以上経って、少しくたびれてきていますが、飽きることなく子ども達が遊んでいるのを見ると、市販のおもちゃにはない魅力があるのでしょう。 私がタオル1枚で作った手作り人形も、思った以上に人気で、抱っこしてくれたり、お昼寝の時に一緒に寝てくれます。 先週、3歳児のMくんが新聞紙を丸めてビニールひもをくっつけた『凧』を「これ、あげる」と私にプレゼントしてくれました。 3歳以上児になると、自分で作ったもので遊んだり、作ること自体を楽しめるようになります。先生達が作ってくれた手作りおもちゃも子ども達の創作意欲を引き出してくれるのでしょう。 自分の手で何かが生み出せるのは、嬉しいことですよね。そんなワクワクした思いを膨らませて一生懸命作っている子ども達の顔は真

リスク管理

昨日、梅雨明けが待ち遠しいことを書きましたが、今週の天気予報を見てもまだ曇りマークが並んでいます。このまま夏が来ないということはないでしょうが、水遊びの回数は例年よりぐっと少なくなりそうです。 子ども達が大好きな水遊び・プール遊びですが、リスクが大きい活動でもあります。 子どもは30センチの水でも溺れると言われています。30センチの水の中で転べば自力で立ちあがるのは難しいでしょう。水遊びの時は、決して子どもから目を離してはいけないというのは当然のことです。 昨年も、保育園の園庭でプールの片づけをしている時に子どもが溺れて亡くなるという悲惨な事故がありました。ほんの少し目を離しただけで取り返しがつかないことが起こってしまうのです。 『子どもは静かに溺れる』と言われます。気づいた時にはもう手遅れということもあります。保育園の水遊び、プール遊びは緊張感を持続して子どもを見守らなければいけません。 リスク管理の研修では、水遊び中の子どもを見守る『子ども係』を必ず決めるように言われています。『子ども係』は、子どもを見守ることに専念し、子どもと一緒に遊んだり、子どもと関わってはいけません。『子ども係』という目印の名札を付け、保護者の方にも話しかけないでくださいと事前にお願いしておきます。とにかく子どもから一瞬たりとも目を離さないというのが『子ども係』の役目です。 保育士が足りない中、この『子ども係』を置けないからとプール遊びを中止する保育園もあります。 りんごの花保育園でも、楽しい水遊びになるよう、役割分担と子どもの安全を守るためのルールを共通認識したいと思います。

冷夏

7月半ばというのに、今日も涼しかったですね。朝夕は、半袖では寒いと思うこともあるくらい、今年の夏は変です。 来週こそプール遊びを始めたいと思っているのですが、この低気温と曇り空では難しいかもしれません。 23年前の冷夏が蘇ります。日照不足のためお米が不作で、タイ米を輸入して食べたこと・・・やっぱりタイ米は口に合わなくて、日本のお米のおいしさを再確認しました。お米がなければパンや麺を食べればいいという人もいましたが、お米を食べないと落ち着かなくて、さらに日本のお米が恋しくなったものです。 保育園の給食も、ほとんど毎日ごはんです。おかずは食べなくても、ごはんだけは食べる子がいます。こんばんは(延長)保育の補食もおにぎりなので、お米が高騰すると本当に困ります。 先日、お野菜を作っていらっしゃる保護者の方に、「日照時間が短くて、野菜の生育がよくないんじゃないですか?」とお訊ねしたら、「糸島の方は大丈夫です。雨もこのくらい降ってくれれば」とおっしゃっていました。良かったです。 雨が降り続いても降らなくてもよくない、暑過ぎても涼し過ぎてもよくない・・・本当に自然との戦いなんですね。農家の方々のご苦労を思いながら、野菜やお米を大切にいただきたいと思います。 そういえば、りんごの花保育園の7月の体操は、♪もったいない音頭♪です。絵本『もったいないばあさん』の盆踊りを踊っています。子どもたちにも『もったいない』という思いを伝えなくては・・・。 やっぱり夏は暑くないと困りますね。「暑い、暑い」と言える夏が早く来ますように。どんなに暑くても日本の夏は短いです。早く暑くならないと、子ども達が楽しみにし

母親が仕事を続けること

母親にとって(もちろん父親にとっても)、子どもの病気は心配です。小さければ小さいほど、自分の身体の不調を表現することができないので、原因がわかるのに時間がかかり心配します。 最近は、夏なのに冬季の風邪と言われたRSウィルスが流行ったり、インフルエンザで学級閉鎖をしたという話も聞きました。手足口病も全国的に大流行しています。 手足口病は、ウィルスが1ヶ月くらいなくならないので、登園停止で防ぐことができません。口の中に水ほうができると、痛みが強くて飲み物さえ喉を通らないので、辛い思いをします。唾液を通しても感染が広がるので、小さい子どもがたくさんいる保育園では、防止するのがかなり難しいです。 手足口病は、子どもによって症状の差が大きく、軽く済む子もいれば、全身に湿疹が出て全身状態が悪くなる子もいます。大人が罹ると、さらにひどい状況になるので、決して侮れない病気です。 子どもが病気をすると、仕事を休まなくてはいけなくなります。職場の理解があるところも増えてきていますが、そんなところばかりでないのが現状です。 7、8年前は仕事先に電話をかけると、露骨に不機嫌な声が返って来ました。「〇〇さん、また保育園から電話よ!」こんな言い方をされて、早退を申し出なくてはいけないお母さんの気持ちを考えると、熱があっても電話を掛けるのをためらったことが何度もあります。 子育てに優しい社会と言われてずいぶん経ちますが、現実はほど遠いものです。子どもが病気になったら、母親が休んで看病する・・・そんな当たり前のことがなんでできないのでしょうか。 病児保育なんて必要ないはずです。病気で辛い時、子どもはお母さんに

こどもの病気

昨日、大阪の保育園に子どもを預けている娘からメールが来ました。「保育園で気づいてもらなかったみたいで、迎えに行ったら抱っこって言って泣きだしたからかわいそうだった」 4月に3歳になった孫は、たくさんおしゃべりするのですが、先生に「きつい」と言えなかったのでしょう。とっても切なくなりました。 先日、りんごの花保育園でも同じようなことがありました。1歳児で、午後のおやつ後の検温で熱はなかったのですが、2時間くらい経った時に担当の先生が身体が熱いのに気づいて熱を計ったら、38℃を超えていました。慌てて保護者の方に電話をしたのですが、その時には5時半を過ぎていました。 夕方発熱の連絡を受けても、病院が開いていないかもしれません。もう少し早く気づいてくれたら・・・と思われる気持ちはよくわかります。 いつもと違う様子にすぐに気づくことができるのが私達の専門性ですが、熱があっても元気だったり、食欲が落ちない子もいて、気づくのが遅くなることもあります。 娘のメールを見て、いつもそばにいるのに何で気づいてくれなかったんだろうと思う気持ちと、たくさんの子ども達がお昼寝から起きてオムツを替えたり、トイレに行かせたり、おやつを食べさせたり、慌ただしい時間帯なので気づかないのも仕方ないと思う気持ちがありました。 子どもは病気をすると悪くなるのも早いのでとても心配です。特に母親は自分を責めてしまいます。こんな小さい子を預けていたから、自分が仕事をしていたから・・・と。 母親の立場、保育園の立場、どちらの辛い気持ちも手に取るようにわかります。それでも、信頼して私たちに大切なお子さんを預けてくれているのですか

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