心の育ち

土曜日のことです。暖かいとはいえ、2月なのに、子どもたちは泥遊びに夢中でした。1歳児のKちゃんも、ず~っと泥遊びをしています。最近のKちゃんは、なかなか遊びをやめられず、いつもお部屋に入るのが最後になっていました。

 一緒に遊んでいたお姉ちゃんたちも、お部屋に入ったのに、泥遊びがやめられません。何度か誘ってみたものの、一向に反応してくれないKちゃんに、どうしようかな?と考えていると、W先生が誘いに来てくれました。

 「Kちゃん、給食みんな食べてるよ。お片付けしてお部屋に入ろう。」W先生が優しく話しかけても、聞こえないかのように遊び続けるKちゃん。今日は、もう抱っこして無理やりお部屋に連れていくしかないかな~と思いながら、ちょっと試してみようと思いました。

 「Kちゃん、W先生と私と、どっちとお部屋に行く?」1歳児は、自分で選ぶと行動できることもあるので、選んでもらおうと思ったのです。それでも、Kちゃんは、返事をしてくれません。

 「Kちゃん、私とお部屋に帰る?」と聞くと、首を振ります。な~んだ、ちゃんとわかってるじゃない・・・と思いながら、「W先生?」と聞くと、無言。

 これもだめか・・・と思っていると、W先生が、「Kちゃん、それまた遊べるように隠そうか?」と泥水でいっぱいになったバケツを指さして言いました。Kちゃんは、考えているようでしたが、何も答えてくれません。「いい隠し場所があるんだよ。りんご組さんがいつも置いているとこ。」それを聞いたとたん、Kちゃんはすくっと立ち上がりました。W先生と一緒にバケツを持って階段下の棚に置くと、そのままお部屋に戻って行きました。

 何がKちゃんをお部屋に戻る気にさせたのでしょう。まだ遊びたいという気持ちを受けとめてもらったこと、そして、りんご組のお姉ちゃんたちみたいに・・・という気持ちにさせてあげられたことがKちゃんの心を動かしたのではないかと思います。

 給食時間になったのでお部屋に入る・・・ただそれだけのことですが、子どもが自分で納得してお部屋に入るのと、無理やり入らされるのでは全く意味が違います。自分で片付けてお部屋に入ることができたKちゃんは、自分への自信が1ポイント上がったことでしょう。こんな小さな積み重ねが、子どもの心を育てているのだと思うのです。

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