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お盆

 昨年亡くなった義理の弟の初盆の法要でした。亡くなって1年間は、季節が変わるごとに、なにかにつけ思い出して辛いものだとわかってはいるものの、なかなか悲しみは癒えません。人間の一生は大事な人の死を受け入れながら、それでもまっすぐ前を向いて生きていかなくてはいけないのでしょうね。生きていくのは修行なのかもしれません。

 

 95歳になる和尚様は、ご自分で運転して来られました。いつも仏教と人間世界についてお説法をされるのですが、今日のお話も身に染みました。


 動物の中で、人間だけが他の生物の領域を侵害する。だから様々な災いを引き起こしてしまう。例えば、ライオンは家族のために、シマウマを襲う。何日もかけて追い回し、やっと手に入れたシマウマは家族みんなで食べる。でも、お腹がいっぱいになったら、その後はもう食欲が無くなり、ハイエナやハゲタカが残骸を漁っても見向きもしない。満たされれば、欲は無くなり、他の領域を侵すことはない。でも、人間だけが満たされても、満たされても、次の欲が出て、他の領域を侵してしまう・・・。


 人間の欲は、満たされればまた次の欲を追い求めてしまいます。世界の人口の6分の1の先進国の人間が、欲を追い求めた結果、環境問題を引き起こしているのかもしれません。ウイルスは、人類が地球に誕生するずっと前から存在し、人類はウイルスと闘い続けて来ました。


 今回ワクチンができて、新型コロナウイルスを克服できそうに思えた頃、「デルタ株」が出現し、また新たな脅威「ラムダ株」が出現した報道を聞き、本当にこの危機を乗り越えることができるのか不安になります。あまりにも人間の欲に際限がないので、他の生物からの報復かもしれないとさえ思ってしまいます。


 福岡の今年のお盆は、大雨の警戒レベル4に相当する日が続きそうです。これも人間の欲が招いた結果でしょうか。悪いことが重なるようで気持ちが重くなりますが、大事な人達の心が帰ってくるので、明日からのお盆は心静かに迎えたいと思います。

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