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教訓

 昨日の保育園で起きた5歳男児の死亡事故のショックから立ち直れずにいます。一人で園の近くの道路を歩いているところが監視カメラに写っていたそうで、誰かに連れ出されたわけではなく、一人で出ていった可能性が高いようです。


 保育園の門は施錠されているものの、お昼前に迎えに来る保護者が門を開けたままにしていた可能性もあると報道されていました。いくら堅牢な門でも、システムでも、それを利用する人が緊張感をもって使わない限り、必ず隙が生まれます。


 りんごの花保育園の玄関はオートドアですが、閉まるまでに少し時間がかかります。人の気配を感知すればもちろん閉まりません。そんな隙をついて子ども達が通り抜けることができるので、怖いです。


 事故が起きた日は土曜日でした。給食前に迎えに来られる保護者の方もいらっしゃったでしょう。給食の時間の準備とお迎えに来られた保護者の方の対応と、とても忙しい時間だったと思います。4月の土曜保育となれば、子ども達の中には慣れない子がいたり、新任の先生もいて、顔と名前が一致しなかったかもしれません。


 0歳から5歳までの34人を8人の保育士で保育を行っていたということですから、配置基準としては十分ですが、年度初めだったり、新入園児や新任の先生がいたとすれば、十分に目配りができなかったかもしれません。


 りんごの花保育園には、各保育室に鍵が付いています。最初この鍵が嫌で仕方なかったのですが、車通りが多い道路に面しているので、子どもの安全を守るためには必要なのかなと思うようになりました。


 新しい施設なので、機能面もよく考えられています。ドアは透明の強化ガラスで遠くまで見通せます。子ども達が指を挟まないように、手を置く場所にはくぼみがついています。各保育室のドアの鍵も子ども達が触れない高さについています。卒園間際の子ども達が、背伸びをしたり、ジャンプをしたりして、鍵を外せるようになったことをアピールするのですが、幼児の施設だからね~、もうみんな大きくなったから小学校に行くんだね~という気持ちになります。


 安全な施設であっても、そこにいる大人が気をつけなければ必ず隙が生まれることを改めて感じています。失われた命が戻ることはありません。残された者は、そこにあるメッセージをしっかり受け止め、二度と同じ悲しい事故を起こさないようにしなくてはと思います。


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