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目には見えないもの

 月に一度のお話会でした。0歳児のお子さんがいらっしゃるご夫婦の方が見学に来られていたので案内していたのですが、はな組(1・2歳児)の保育室に行くと、全員座って静かにお話を聞いていたので、ちょっとびっくりしました。0歳児もいるのに、なんて静かに話を聞いているのでしょう!「いつもはここまで静かではないんですけどね・・・」とつい本音が出てしまいました。


 お話会の先生方は、「お話会の時に子ども達が歩き回っても寝転んでいても大丈夫」と言ってくださるので、あまり気にしないでお話を聞けるのですが、他の子の話を聞く妨げにならないように抱っこをしたり、隣の部屋に一緒に移動したりすることもあります。でも、今日は本当に静かに自然にお話を聞いていました。


 監査前でりんご組(3・4・5歳児)のお話会にも参加できなかったのですが、後でお話会の先生方に子どもたちの様子を尋ねると、「お話を聞く態勢がしっかりできていますね。集中できない子が2.3人いても、引きずられることもなく話を聞いてくれたので、感動しました。」と褒めてもらいました。


 お話会の先生方は、コロナ禍で絵本の読み聞かせをしてもらわなかった子どもたちが話を聞けないことを心配されていました。明らかに、話を聞く態勢が違うそうです。保育園・幼稚園だけでなく、小学校でもお話会をされているので、子ども達の違いを肌で感じられるのでしょう。


 コロナ禍で失われたもの、取り返せないことは、目には見えないのですが、とても大きいのだと思います。コロナが感染上の位置づけで5類に移行したのはほんの2年前のことなのに、随分前のことのように感じます。でもその中で大事な乳幼児期を過ごしてきた子どもたちの中には育つことができなかった力があると思うと、とても残念です。

 
 
 

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