平成最後の日

平成最後の日が終わろうとしています。昭和から平成にかけて日本は大きな変化を遂げました。いろいろな思いがよぎります。 天皇陛下のお言葉にあったように、平成は戦争がなかったことが一番良かったことだと思います。戦争は遠い国で起こっていることのようですが、いつも平和と隣り合わせにあるものです。いつ、どんなきっかけで起こるかもしれません。これからもずっとそのことを忘れないようにしなくてはと思います。 私の両親は戦争について多くを語ろうとはしませんでした。本当に辛いことは人には話せないのでしょうね。父は、戦争の日々を思い出すからと言って、決して雑炊を食べようとしませんでした。戦時中は、お米がなかったので、大根を小さく切ってお米代わりに雑炊にして食べていたというのは、唯一父が話してくれた戦争の話です。 豊かな時代になり、食べ物や平和のありがたさも、当たり前になっています。常に国民の目線に立ち、平和を祈り続けて下さった天皇陛下の思いが令和の時代も続いていきますように。 全ての子どもが一人の人間として尊重される世の中になりますように。

持ち味

昨年度は、事務のSさんが8時から門の前に立って、交通量が激しいりんごの花保育園前の横断の見守りをしてくれていました。今年度は、月・火・水曜日が主任のA先生、木・金曜日は私が門の前に立っています。 先週、門の前にいると、保育室の中から、T先生の「Aくんは、強いね~。もうT先生は年を取っているから、Aくんの力に負けちゃうよ。Aくんは本当に強いね~。」と言う穏やかな声が聞こえてきました。 何をしているのかなと覗いてみると、友達とトラブルになったようで、怒った顔でAくんがT先生の身体を押していました。Aくんは、トラブルになると、なかなか自分の気持ちを言葉で言うことができません。 友達への怒りの気持ちが、T先生に向いているようでした。Aくんに押されながら、「Aくんは本当に強いね~。」と笑顔で言うT先生。どうなるのかなと思って見ていると、だんだんAくんの顔が穏やかになって、甘えるようにT先生にくっついていました。 私だったら・・・「なんで先生に怒るの?」「相手の友達に自分の気持ちを言えばいいでしょう」・・・そう言ってしまいそうです。 4歳児のAくんは自分がどう行動すればいいかわかっています。わかっていても、消化できない気持でいっぱいになっていたのです。それを丸ごとT先生が受け止めてくれたので、だんだん気持ちが落ち着いていったのでしょう。 T先生の対応を見て、こんな先生がりんごの花保育園にいてくれてよかったと思いました。 大人は、ついつい子どもに悪いことは悪いと言わないといけないと思ってしまいますが、怒りでいっぱいの時には、心に届きません。まずは、子どもの気持ちを受け入れることが大切だと思い

保育園って楽しい

昨年度はな組(2歳児)だった A君の表情が、りんご組(3・4・5歳児)になった途端変わりました。  はな組の時は、あまりおしゃべりをすることもなく、不安そうな表情をしていることが多かったので、早く自分らしく過ごせるようになってほしいと思っていました。  りんご組に進級してしばらく経つと、笑顔が増え、目がキラキラ輝いて、生き生きと過ごす姿がたくさん見られるようになりました。  先日、A君のお母さんとお話しする機会があったのですが、「『保育園、楽しい』って言ってます」と言われて、嬉しかったです。  保育園は集団生活なので、我慢したり、順番を守らなくてはいけないことがたくさんあります。おうちのように、自分が思うままに行動できるわけではありません。そこにあったおもちゃに手を伸ばした途端、「これ、〇〇が使ってたー!」と、取り返されることが頻繁にあります。  A君も、そんな苦い経験をしながら、保育園が楽しいと思ってくれるようになったのです。  悔しかったり、悲しかったり、嫌なことがあっても、それでもお友達や先生と一緒に過ごすのは楽しいと思ってもらえるように、一人一人の子どもたちのそれぞれの思いに寄り添っていきたいと思います。

10連休

今日から10連休です(日付が変わったので、9連休ですが)。昨年末、西区の園長会で、「保育園も、本当に10連休をしてもいいんですか?」と訊ねると、福岡市園長会の会長さんが、「福岡市がいいと言っているのでいいと思います。」と言われました。 10連休なんて、初めてのことなので半信半疑でしたが、本当に10連休が始まりました。福岡市の公立保育園が休日保育をしてくださるそうで、有り難いです。 保護者の方の中には、冗談っぽく、「地獄の10連休が始まります」と言われる方もいらっしゃいましたが、殆ど質問も要望もなく、保育園の10連休を受け入れて下さいました。ありがとうございます。 流石に、10日も休むと仕事がたまるので、出勤する日もありますが、それでも朝ゆっくりできたり、自分のペースで仕事ができるのは助かります。 金曜日に、今年度から入職したT先生に、「平成はお世話になりました。また令和でもよろしくお願いします。」と退勤の時に言われて、しばらく意味がわかりませんでした。T先生は、なかなかユニークな先生です。 今年度入職した3人の先生は、りんごの花保育園で実習して、「りんごの花保育園に就職したい」と言われました。 保育士不足の時代に、こんな優秀で温かい先生達がりんごの花保育園に来てくれて、本当に嬉しいです。 新しい時代に、新しい先生達を迎えて、りんごの花保育園はさらに進化できそうです。

保育園のお昼寝

保育園のお昼寝について、かなり前から悶々と考えています。昔勤めていた園も4・5歳児は昼寝をしていなかったので、しないのが当たり前だと思っていたのですが、未だに5歳児でもお昼寝をしている園があると聞きました。早寝・早起きが大事だと言われますが、夜は早く眠れているのでしょうか。 4.5歳児もプール遊びや水遊び、夏の暑さで疲れる7~8月だけお昼寝をしていたのですが、それでも、体力がある子は全然眠れなくて、先生がずっとつきっきりで『トントン』したり、体をさすったりしていました。 先生達が長時間寝かしつけている姿を見ながら、ここまでしてお昼寝をさせなくてはいけないのかなといつも思います。お昼寝をすると、夜寝るのが遅くなる子もいます。睡眠時間は個人差が大きいので、集団生活の中で行うといろいろ不都合が出てきます。それでも、子どもにはお昼寝が必要だからと、保育園では頑張ってお昼寝をさせてきました。 お昼寝は誰のため?子どもたちの健康を守るため?規則正しいリズムをつくるため?それとも・・・先生たちが記録する時間を確保するため? いろいろ考えても、答えはわかりません。もしかしたら、保育園の慣習なのかもしれません。みんなが同じ時間に眠りに入るわけではないので、集団生活で一斉にしようとすると無理があるのは当然です。もし、先生たちの記録を確保するためにお昼寝をしているのだとすれば、他の方法を考えることもできそうです。 今日は、久しぶりになかなか寝てくれない3歳児を寝かしつけながら、保育園の午睡について悶々と考えました。

英語保育士

今日は、エジプトの留学生のご夫婦が1歳と5歳のお子さんを連れて、見学に来られました。 りんごの花保育園には、英語が話せる先生が2人と調理士の人が1人います。ご本人達は、「あまり話せないんですよ。お役にたてるかどうか・・・」と謙遜されますが、英語が全く話せない私にとっては、本当にありがたい存在です。今日もその実力を発揮してもらいました。 エジプト人のお父さんは、ドクターとして九大伊都キャンパスで3年間学ばれる予定だそうです。宗教上、食べてはいけないものがあるというお話を聞いて、コミュニケーションが取れないといろいろ困ることがあるだろうなと思いました。 今後、外国人労働者の方の受け入れが拡大すると、保育園にも外国のお子さんがたくさん入園してくるかもしれません。英語が話せるようになりたいです。 今日通訳をしてくれたM先生が、『保育英語検定』のことを教えてくれました。資格を取れば、インターナショナルスクールなど活躍する場が広がりそうです。 昨年4月、全く日本語が話せずにりんごの花保育園に入園した中国から来日したEくんは、今ではほとんどの日本語を理解し、友達と大きな声で会話を楽しんでいます。お母さんは、日本語学校で勉強中で、少しずつ会話ができるようになっていらっしゃいます。 みんなすごいですね。やっぱり英語が話せるようになりたいです。

お勉強

4月になっても、まだ定員がいっぱいになっていないので、園の見学に来られる方がたくさんいらっしゃいます。何時に見学に来たらいいですか?と尋ねられた時は、子どもたちの姿がしっかり見られる10時くらいをお勧めしています。 見学者の方が来られるのに慣れてきたりんご組(3・4・5歳児)の子どもたちは、自分から「おはようございます」「お名前教えて下さい」と笑顔で話しかけるようになりました。子どもたちの生き生きとした姿やニコニコの笑顔は、りんごの花保育園の一番の自慢です。 見学の方に、時々、「お勉強はないんですか?」と聞かれるのですが、答えに詰まってしまいます。『お勉強』はないです。反対に、幼児期の『お勉強』って何ですか?」と尋ねたくなります。 『勉強』という言葉は、強く勉めると書きます。これは幼児期に必要ないことです。子どもは楽しいこと、興味を持ったことは夢中になって取り組み、経験で得た知識は子どもの力になります。強制して教え込まれてできるようになったことは、すぐに忘れてしまい、身につきません。 りんごの花保育園には、『お勉強』はありませんが、たくさんの『学び』があります。子ども達が興味を持っていることは何か、何を知りたがっているのか、どのような方法で伝えればより興味関心が強くなるかを考えて環境を作っています。分からないことや知りたいことは、子ども達と一緒に考えます。 明後日、5月の園だよりを発行する予定ですが、つぼみ組(1歳児)の子どもたちが真剣に玩具を操作している写真が数枚載っています。『遊び』ではなく、『操作』という言葉を使うのがふさわしい子どもたちの表情です。子どもたちに、「何をし

残念

今日は、給食の先生達が作ってくれたお弁当を持って室見川河畔に行って、葉桜を見ながらお弁当を食べる予定でした。 朝からどんより曇った空を眺めながら心配していたのですが、出発しようとした途端、ポツリ、ポツリと雨・・・。年長児のIちゃんは、お母さんと一緒に作ったテルテル坊主を握りしめて登園して来てくれたのに、本当に残念でした。 りんご組(3・4・5歳児)の子ども達の盛り上がったエネルギーを発散させるために、ポツリポツリと雨が降る中、急いで室見川の川岸まで散歩に行くことになりました。「川に何がいたか教えてね」と出発する子どもたちにお願いしたのですが、年長児のRちゃんはしっかり覚えていて、「園長先生、川にはなんにもいなかった。虫がいただけ・・・。蚊みたいな虫・・・。」と報告してくれました。 給食の先生が作ってくれたお弁当は、シートを広げて2階の保育室で食べましたが、やっぱり外で食べさせてあげたかったです。 夕方、給食の先生が、「今日は残念でしたね。またリベンジしましょう!」と言ってくれました。おにぎりを150個以上握るのは大変だったと思います。小さなお弁当を40個も作るのは手間だったでしょう。それでも、また作ってあげたいという給食の先生達の言葉は、子ども達への愛情に溢れていました。 帰る時、年長児のYくんが、給食室を覗き込んで、「給食の先生、お弁当ありがとう!」とお礼を言っていました。給食の先生の思いは、子ども達にしっかり伝わっています。

赤ちゃんがやってくる

4月になって、まだ0歳児が入園していないので、今年は泣き声があまり聞こえません。泣き声の主役である1歳児の子どもたちも、在園児の子どもたちが落ち着いて過ごしているので、泣き声の勢いがあまり続きません。昨年とは違って穏やかな日々を過ごしています。 5月から0歳児のお子さんが1人入園することになりました。保育園に赤ちゃんがいないとやっぱり寂しいです。赤ちゃんを抱っこしながら、他の子どもたちに、「みんなもこんなに小さかったんだよ」と伝えると、子どもたちは赤ちゃんを愛おしそうに見たり、小さな手足をそっと撫でたりします。自分より小さい子には余計に優しい気持ちになります。 私たちも、赤ちゃんの表情や仕草に引き込まれます。赤ちゃんは、人の関心を集める力を持っています。思わず、「かわいい」と声を掛けたり、抱っこしたくなります。 赤ちゃんの成長の早さと力強さも、大きな魅力です。昨日までできなかったことが、今日はできるということが頻繁に起こります。 最近の赤ちゃん学の研究では、脳のシナプスは生後急速に増え、成人の1.5倍にもなることがわかっています。赤ちゃんが生まれてすぐに環境に適応できるのは、急速に発達するシナプスのおかげかもしれません。だからこそ、赤ちゃんを取り巻く環境や関わり方には十分な配慮が必要です。 りんごの花保育園に赤ちゃんがやってくる・・・子どもたちもきっと喜んでくれるでしょう。1歳児の子どもたちも、またお兄ちゃん、お姉ちゃんぶりを発揮してくれそうです。

幼児教育無償化の弊害

土曜日の夕方、報道番組で10月から始まる幼児教育の無償化について特集がありました。 幼児教育無償化の対象施設は、認可を受けている施設なので、どんなにいい保育をしていても、NPO法人が運営している園は対象にはなりません。無償化になれば、園児が集まらず、閉園に追い込まれるかもしれないそうです。質の高い保育をしている園がなくなるのは、子どもや保護者、保育界にとっても大きな損失です。 合計特殊出生率が0.98で、日本よりさらに少子化が進んでいる韓国は、7年前から0歳から5歳までの子どもの幼児教育が無償化になっているそうです。所得制限もなく、共働きをしていなくても利用できるそうですが、それでも少子化に歯止めはかかっていません。 2011年から2016年にかけて14万人の保育士が増員されたものの、虐待のニュースが後を絶たないそうです。急激に施設が増えたことで、簡単に資格が取れるようになり、保育の質が低下したのではないかと言われています。 韓国では、保育士一人当たりの子どもの人数は2011年の7.5人から2016年には4.5人になったそうです。日本は保育士の最低基準配置から計算すると、一人当たりが受け持つ子どもの数は、15.3人にもなるのではないかと思います。 番組の中で、韓国の専門家の方が、幼児教育の無償化は、国が責任を持って子どもたちに投資するというメッセージであり、質の向上をおろそかにしてはいけないと話されていました。 10月から始まる幼児教育の無償化が何をもたらすのかわかりませんが、無償化すればいいという話ではないことは、韓国の例を見るまでもなく明らかです。 乳幼児期の教育・保育は子

善く観る

東京大学名誉教授の汐見稔幸先生は、子どもを常に「善く観る」ことが大切だと言われています。子どもを「善く観る」とはどういうことでしょうか。 子どもは、大人から見れば困った行動をすることがあります。それを「ダメでしょ!」と否定的に見るのではなく、その行動の意味を考えたり、その子らしい意図があるのだと肯定的に見ることだと思います。 大人が子どもの行動の意味に思いを寄せ、その子らしい表現だと見れば、子どもにそれが伝わり、安心して行動できるようになります。子どもは善く見られれば見られるほど「善く」育っていきます。 大人は、子どもを急いで育てすぎてはいないでしょうか。早くルールやマナーを身につけてほしいと思うあまり、その子なりの表現に心を寄せたり、なぜそんな行動をしてしまうのか考えることを省いて、大人の価値観を押し付けてはいないでしょうか。 失敗をしながら学んでいく姿を認め、「〇〇したかったんだね」と子どもの思いに寄り添いながら、共感的で肯定的なまなざしを向けることが、子どもの善さを引き出していくのだと思います。 大人が子どもを「善く観よう」とする態度は、周りの大人や子どもにも伝わります。そんな温かなコミュニケーションの中で育っていく子ども達の心には、何より大切な「人を尊重する」という価値観が育っていくのだと思います。

憧れの人

先日、前の保育園の保護者の方とお話をした時に、とってもいいことを聞きました。卒園児のMちゃんは、小学校に入学して、担任の先生がとってもすてきな先生だったので、「Mちゃん、小学校の先生になる!」とお母さんに言ったそうです。いいですね! 小学校にも子ども達が憧れるようなステキな先生がいるんですね。今の世の中に子ども達が憧れるような大人がたくさんいれば、20年後の社会は必ず変わります。 前の保育園の卒園式では、卒園児が退場する時に、「大きくなったら〇〇になりたいです」と将来の夢を語ってくれたのですが、「保育園の先生になりたいです。」と言ってくれる子も少しずつ増えてきました。 りんごの花保育園の先生達もすてきな人ばかりなので、保育園の先生になりたいと思う子ども達が出てくるかもしれません。 そう言えば、今年度からりんごの花保育園で働いてくれているT先生は、お子さんを保育園に預けていて、その時の担任の先生がすてきだったので、保育士資格を取ったそうです。 いくつになっても、憧れの気持ちは人を成長させます。誰かが誰かの憧れの人になる社会では、きっとみんなが輝いているのでしょうね。

『自分で考えて行動しようとする子』に育つには

今年度最初の職員勉強会でした。いろいろ話し合いたいこと、語り合いたいことがあるのですが、全員参加の勉強会は夕方からしか始められないので、時間が足りません。今日も気づけば9時・・・明日も仕事なので、先生達には申し訳なかったです。 今年度は、『自分で考えて行動しようとする子』を育てることをテーマに取り組んでいます。この1年間、各クラスの実践や子どもの姿を取り上げながら、『自分で考えて行動しようとする子』はどんな子どもなのか、どんな環境や活動、保育士の援助があれば目指す姿に近づけるのかを考えていきたいと思います。 0歳児から『自分で考えて行動しようとする子』を育てる取り組みは始まっています。0歳児にどんな関わりをすればその力の萌芽を育てることができるのでしょうか。目の前の子どもの姿から、5年後、6年後を想像するのは難しいですが、私達の言葉やそのタイミング、子どもの姿の捉え方・・・・保育者の影響は大きいと思います。 S先生が、今日テーマについて語ってくれたように、どんなに小さい子どもでも、保育士の姿が手本になるということを忘れずに、自分達の所作に意識をしっかり向けること。子どもを温かく優しく見守ること。危険がない限り、子どもの行動を認めることが、『自分で考えて行動しようとする子』を育てることに繋がっていくのだと思います。 1年間、みんなで同じ方向を目指して取り組んだ成果がどう表れるのか、来年の今頃報告できればと思っています。

淘汰

最近の保育園の乱立を見ると、待機児童対策のためというよりも、国(市町村)は保育園の淘汰を狙っているのではないかと勘ぐりたくなります。 待機児童がいない地域にも新しい保育園ができ、競争が起こっています。選択肢が増える保護者の方にとっては喜ぶべきことでしょう。競争をさせられる保育園経営者にとっては頭が痛い問題ですが、最近は質が高い保育園が生き残るためには仕方がないことなのかもしれないとも思っています。 保育園・幼稚園には多額の公金が投入されています。にもかかわらず、これまで保育の内容についてあまりにも介入がなさ過ぎたと思います。乳幼児期の保育の重要性への認識不足や、こんなにも(特に)保育園が必要になるとは予想できなかったことにその要因があるのかもしれません。 認可保育園には毎年監査がありますが、保育室の面積基準を満たしているか、避難訓練を毎月行っているか、補助金を決められたように使っているか、保育士の配置基準に違反はないかなど、外側(書類)のことだけがチェックされます。 子どもに共感的に関わっているか、子どもの主体性を尊重しているか、子どもに分かりやすい言葉で視線を合わせて丁寧に伝えているかなど、本当に大事な保育者の姿勢等についてチェックされることはありません。 いじめや不登校、引きこもりなど現代を象徴するような問題の根源は乳幼児期の保育に原因があるのではないかと私は密かに思っています。 長時間子どもに関わる保育者の質が子ども(子ども集団)に与える影響が大きいのは明らかです。保育園が淘汰されることによって、本当に子どもたちにとって良い保育園だけが残っていくのならそれは歓迎すべきこと

春の散歩

今日も、つぼみ組(1歳児)とはな組(1・2歳児)の子ども達は散歩に行っていました。先週の金曜日は近くの神社、今日は室見川河畔公園まで、ほとんどの子は歩いて手を繋いでの散歩です。帰ってきた時は、流石にかなり疲れていましたが・・・。  先週の散歩の時は、入園して2日目のRちゃんも一緒でした。4月の2週目に、みんなで歩いて散歩に行くなんてすごいことです。去年は、せっかく購入した散歩車の出番が全くなかったのに・・・。  W先生が先週の散歩の動画を撮って来てくれました。あまりの可愛さに思わず撮った動画だそうです。  枯葉をカサカサと音を鳴らして踏む子ども達。自分の頭より大きい木の塊を片手で持ち上げる1歳児のKちゃん。「私もビデオを撮って」とアピールする1歳児のMちゃん。去年はあんなに泣いていたのに・・・。田んぼの横の坂道を転がるように走る子ども達、転んでも泣かずに立ちあがるHくん。本当に逞しくなりました。生き生きと活動する姿を見ているだけで気持ちが和みます。玄関のデジタルフォトフレームを見て下さいね。お仕事疲れの夕方にお勧めです。  朝はおうちの方と離れるのが辛くて泣いてしまう時もありますが、子ども達は保育園でお友達や先生達といろいろなことを経験して楽しく過ごしているので、安心して下さいね。

メッセージ

東京大学入学式での名誉教授上野千鶴子氏の祝辞が話題になっています。報道で聞かれた方も多いと思いますが、こんな素晴らしい思想を持った女性がいるんですね。現実を冷静に分析して、日本社会の問題点を露わにしつつ、入学してきた若い人たちに未来を託す思いが伝わってきました。 祝辞としてふさわしくないと言う人もいますが、お決まりの言葉よりも、入学した学生やその保護者の心に響いたのではないでしょうか。特に最後の言葉は心に残ります。 あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなた方が思えることそのものが、あなた方の努力の成果ではなく、環境のおかげだったことを忘れないようにしてください。あなた達が今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなた達の周囲の環境が、あなた達を励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。世の中には、がんばっても報われない人、がんばろうにもがんばれない人、がんばりすぎて心と体をこわした人たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれる人たちもいます。 あなた達のがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれない人々を貶めるためにではなく、そういう人々を助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。女性学を生んだのはフェミニ

月曜日

明日は月曜日。天気予報を見て、雨じゃないとホッとします。大阪で働きながら保育園に2歳の子どもを預けている娘が、先日帰ってきた時に、「月曜日に雨が降ったら最悪・・・」と言った言葉を思い出すからです。 月曜日、ただでさえ休み明けで少々憂鬱なうえに、雨が降る中、布団を抱えて、子どもにレインコートを着せて、自転車を漕ぐのはどんなに大変でしょう。 私もずっと働いて来ましたが、車で通勤だったのでそんな大変さは経験していません。経験した人じゃないとわからない大変さだと思います。 こんな大変なことはもうずっと続いているのですね。社会は、働くお母さんたちにそんな大変さを強いているのですから、やっぱり当事者の立場には立っていないのだろうと思います。 りんごの花保育園では、荷物が負担にならないように、お昼寝にコット(簡易ベッド)を使い、バスタオル(シーツ)と毛布を持って来てもらうようにしていますが、それでも月曜日と金曜日の荷物は大きくなります。 働くお父さんやお母さんのためにもっとできることを考えなくてはと思います。

それぞれの春

新年度が始まり、2週間が経って少しホッとしています。新しく入園した子ども達も、そんなに泣くこともなく、園生活に馴染んでくれています。そうは言っても、今までおうちの方の側で安心しきって生活してきたのですから、この変化は子どもたちにとっては相当なストレスだったと思います。 保護者の方も、仕事を始められ、生活が一変したことだと思います。時間に追われ、仕事が終わって保育園にお迎えに来れば、離れていた分しがみついてくる我が子の姿に心が痛んだことでしょう。 先週、お迎えに来られた新入園児の1歳児のお母さんが、お子さんの園での姿や、園生活に慣れていった経過を聞かれて涙ぐんであったそうです。がんばっている我が子への思いに胸がいっぱいになられたのでしょうね。 在園児の子ども達も、新しい生活に胸を躍らせてばかりではいられません。一つ上のクラスになるということは、自分でやらなくてはいけないことや守らなくてはいけない約束が増える(実際は増えるわけではなくて、増えたと思うほど理解できるようなったということです)からです。 りんごの花保育園も同じです。2年目になったのですから、1年目のように知らなかった、分からなかったでは済まされません。昨年の経験をもとに、より高い保育を目指さなくてはいけません。 新入園児の子ども達、在園児の子ども達、保護者の方、りんごの花保育園の先生達・・・いっしょにがんばりましょう。

先生の質

先週日曜日、前の保育園に行ったことを書きましたが、その時に保護者の方に言われたことが心に残っています。 「ここの園は評判が良くて、なかなか入れないらしいですよ。先生達の質が違うから・・・。」その言葉を聞いて、私の方が誇らしくなりました。みんないい先生達ばかりです。職員勉強会も熱心に続いているのでしょう。日々の子どもへの温かいまなざしが目に浮かびます。 りんごの花保育園の先生達も、子ども達への温かいまなざしは同じです。子どもの小さな成長を見つけると、みんなで伝え合い、日々喜び合っています。こんな仲間と一緒にする仕事は本当に楽しいです。 でも、昨日のブログに書いたように、全ての保育園や幼稚園の先生達がそうであるとは限りません。先生達の質は数値で表せない上に、子ども達が言葉で伝えることは少ないので、実態はなかなか見えないのです。 先生達の質・・・保育力が高いとか、知育的なことに力を入れているとか、運動能力を高めることができるとかそんなことではないと思います。乳幼児期に一番必要で、子どもが求めていることは、自分をかけがえのない存在として愛情深く関わってくれること、困った時には優しく手伝ってくれること、食事をおいしく楽しく食べさせてくれること、年齢や個人差に合わせて関わり方を工夫してくれること、先の見通しを立てて、環境を整えてできるように手助けしてくれること・・・そんな当たり前のことを丁寧に教えてくれたり、できるまで待っていてくれることではないでしょうか。

一番の犠牲者

新年度になってもうすぐ2週間が経とうとしています。新入園児も、通常の保育時間になり、保護者の方と離れている時間の長さに不安そうな様子も見られます。保育経験があっても、知らない場所で知らない人たちと過ごす緊張感から疲れもたまってきているでしょう。子どもたちは本当によく頑張っていると思います。 在園児の子どもたちの中にも、新しい環境に少し疲れている子もいます。子どもたちは大人が思うよりずっと繊細です。言葉で不安な気持ちをうまく伝えられない分、一人一人の子どもたちの心に寄り添っていかなくてはと思います。 そんな時、娘からメールが届きました。大阪の認可保育園に通うようになって2年目ですが、昨年度担任の先生たちが辞めてしまい、2歳の孫は不安でいっぱいの新年度のようです。 今朝のメールの内容です。「保育園の先生たちが良くなさすぎて、今すぐ辞めさせたい。毎朝つらいよー。」 「何が良くないの?」と聞くと、「今日楽しかった?って聞いたら、いつもうーんって言うの。こないだ楽しかった!って言うから何が?って聞いたら、〇〇先生が怒らなかったからーって。新年度だからというのもあるけど、いつ行っても先生が誰かに怒ってるし、~しなさいばっかり言ってる。今朝、〇〇(孫の名前です)が泣いていたら、近くにいた先生が抱っこしたりすることもなく、えーんってふざけたように泣き真似をして、それをみて泣きそうになったよ。」 メールを見て、私も泣きたくなりました。そんな保育園、辞めなさい!とメールしようと思いましたが、感情的になってはいけないと思い留まりました。 子どもの心に寄り添えない人は保育士になるべきではありません。こ

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