3歳児

50代の若さでお亡くなりになった発達心理学者の神田英雄先生が以前ご講演の中で、子どもの発達について分かりやすく教えて下さったことを思い出します。 神田先生は、3歳児のことを「自信満々の3歳児」と言われていました。「何でもできると自信満々で、振り返ることをしない、わが世の春を謳歌している年齢なんですよ。」とユーモアたっぷりにお話されていました。 確かに3歳児は、排泄の自立という高い壁を乗り越え、基本的生活習慣も身につき、なんでもできると思っていても不思議ではありません。 りんごの花保育園の3歳児もみんなそんな時期にいます。「私が好きな人はこっちに来て」「僕ができるから、先にさせてよ」自信満々の言葉が飛び出します。そんな3歳児の子ども達は入園して3ヶ月経ち、初めの遠慮がなくなり、自信満々の言動から、いろいろなトラブルが起きています。 それぞれの主張がぶつかりあい、泣いたり、押したり、悔しくて地団駄を踏んだり、意地と意地のぶつかりあいで、収拾がつかないこともあります。 思うように出来ない、友達が自分の言うことをきいてくれない・・・一人ひとりの子どもがそんな葛藤を抱えています。おうちで気持ちを爆発させたり、「誰も遊んでくれない」と言うこともあるようです。 でも、順調、順調(幼児教育研究者の熊丸みつ子先生の口癖です)みんなしっかり成長をしている証拠です。 ぶつかったり、うまくいかなかったりする経験をするからこそ、次は、どうしたらこの辛い場面を乗り越えられるか、一人ひとりの子どもが、なんとか自分で考えて自分の力で切り開いていく力がつくのではないでしょうか。 大人と同じように、子どもも悩んだ

以前ブログに書いた自分で保育園を作ろうと頑張ってあるI先生がりんごの花保育園を見に来てくれました。 「いやあ、2ヶ月でこんなに子ども達が落ち着いてるなんてすごいですよ。子ども達の顔も安心しきっているし、先生達も温かい雰囲気が伝わってきて、とてもいいです。」と褒められました。 りんごの花保育園の園舎はセンスがいい一流の設計士さんが考えて作って下さったので、褒められるのは当たり前です。褒められて一番嬉しいのは、子ども達が生き生きしていることと、先生達の雰囲気がいいことです。これは、お客様が来られたからと言って急に作れるものではないからです。私達の仕事は子ども達を幸せにすることなので、子ども達が安心して生き生きしていると言われるのは最高の褒め言葉です。 開園して子ども達の泣き声が想像以上に長く続き、とても気になっていたのですが、「全然そんなことないですよ。僕は新規園の開園に2か所かかわって来ましたけど、もっとみんな泣いていましたよ」と言って下さったので、少し気持ちが軽くなりました。人に力を与えるのは、やっぱり人なんですね。 I先生は、私よりずっと若いのですが、保育や子ども達への思いが熱く、深いと感じます。I先生と同じようにずっと自分の園を作ることを夢見ていたので、I先生の思いが手に取るようにわかります。I先生が今から歩く道を明るく照らせるように、私もがんばらなくてはと思いました。

金太郎飴

幼稚園年長児の頃、私は担任の先生が好きではありませんでした。もう50年以上前のことなのにかなり鮮明な記憶があります。とても厳しい先生で、よくみんなを叱っていました。それよりも私が嫌だったのは、いつも怖いのに、お母さんがいる時はとっても優しかったことです。「なんでお母さんといる時の先生はいつもと違うんだろう?」もやもやした気持ちとその場面は、今でも鮮明に覚えています。それなのに、自分が幼稚園の先生になり、保育士になったのは不思議です。 感情に支配されるのは人間の悲しいところです。疲れていたり、イライラすることもあります。それでも、職業として選んだのですから、感情に流されずに、いつも子ども達の声に耳を傾け、心に寄り添わなければと思います。 金太郎飴のように、いつ、誰に見られてもいいような先生、保育士になりたいというのが私の願いです。りんごの花保育園の先生達は、みんな穏やかで肩に力が入っていないところがいいなと思います。そんな先生だからこそ、子ども達は嫌だなと思ったこと、悲しいこと、悔しいことを聞いてもらおうとするのでしょうね。 それにしても、5歳児の私はかなりませていたのかもしれません。大人の心を読もうとしていたのですから。でも、子ども達の心の育ちは大人が思っているよりも早くて繊細です。元気一杯に見えても、人の気持ちを推し量り、悩んだり苦しんだりしていることもあります。話を聞いてあげるのは大切です。一緒に悩んだり、悲しんだりするのも大切。そこから歩みを進められるように、「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と背中を押してあげるのも大切だと思います。

もぎたて

りんご組さんと一緒に、2階の屋外園庭の野菜を収穫して食べました。屋外園庭は遮るものがないので、日当たり抜群、風通しもバッチリで、見事に野菜が育っています。 今まで収穫したキュウリやナスは、給食室で給食に入れてもらっていたのですが、今日は屋外でみんなで食べようということになり、生のままナスとピーマンを食べました。ナスもピーマンも子どもが嫌いな野菜ベスト3に入りそうなので、とても生のままは無理かなと思いましたが、「甘い!」と言って、パクパク食べてお代わりをする子が何人かいて、びっくりしました。私は嫌いなものがないのですが、生のナスとピーマンをお代わりするほど食べられませんでした。 子ども達は、友達が食べているのを見ると、「私も!」と言って食べます。友達が「おいしい!」と言えば「ほんと、おいしい!」と言って食べます。もちろんがんばって食べている子もいますが、自分からがんばって食べようとする経験はとても大切だと思います。 ピーマンは切った途端に、ぷ~んとピーマンの臭いがしました。ナスは切る時に、キュッキュッという音がしました。子ども達も側で「ピーマンのにおいがする」「なんか音が聞こえる」と五感を働かせ、目がキラキラ輝いていました。 開園して3ヶ月。りんご組さんは、自分の思いをのびのびと表現するようになりました。「私もしたい!」「僕もする!」こんな発言がたくさん出てきます。その分、ささいなトラブルも絶えませんが、それも相手の気持ちを知り、自分の主張を調節する大事な経験です。 子ども達の絆もだんだん強くなってきました。これからのりんご組さんの活動が楽しみです。

保育士

30年以上前、保育士になりたての頃、社会的地位の低さに憤然としました。子どもの命を預かるという重要な仕事をしているにもかかわらず、給与は低く、休みもほとんど取れませんでした。持ち帰っての仕事も多く、「もう少し給料が高くならないでしょうか。」みたいなことを言うと、「保育所は福祉の仕事だから、ボランティア精神で働かなくちゃ。」と言われました。 サービス残業は当然で、休日出勤しても、手当はありません。昇給もほとんどなく、将来に希望を持てませんでした。この世界はずっと変わらないだろうと思っていたのですが、昨年降ってわいたように、「キャリアアップ」の仕組が始まりました。キャリアを積めば、主任・副主任・リーダーなどの役職がつき、給与も加算されます。 これも、待機児童が国政の中心課題になったお陰だと思います。国会で私達の給与や処遇のことを討論される日が来るなんて夢にも思いませんでした。幼児教育の重要性が世界的に認識されるようになったのも要因のひとつだと思います。 私達の仕事は、子どもの命、人格の土台づくりにかかわる重要な仕事です。命を脅かされたり、人格の土台が揺らいだりすれば、その後の人生にどれほどの影響があるか計りしれません。保育士の仕事は人の一生にかかわる重要な役割があることを改めて認識しなくてはと思います。 保育士の待遇は、重要な役割に見合うだけのものになってほしいと思います。同時に、この国で保育士の質について、問われることがあまりないのはなぜでしょうか。 保育士が足りないからでしょうか。誰でもできる仕事だと思われているからでしょうか。安易に保育士資格を取得できるような仕組みになってい

水害

水害を想定した避難訓練を行いました。W先生が、子どもたちに、室見川がいっぱいになって溢れたら、危ないから、『急いで、ゆっくり』りんご組の部屋に行きましょうと話してくれました。非常ベルが鳴ると、子ども達は、真剣な表情でりんご組のお部屋に移動しました。0歳児・1歳児・2歳児さんもりんご組に行ったのですが、階段を上がるのが少し嬉しそうでした。 2階に上がって、「みんなの命はひとつしかないから、大事にしようね。みんなの命は先生達が守るから、ベルが鳴ったら、先生達のところに来て、しっかりお話を聞いてね。」と話しました。 りんご組の子ども達は、みんな目を見て話を聞いてくれました。地震などの自然災害が頻繁に起こるので、きっとおうちでも災害が起きた時の話をされるのでしょう、避難訓練の時は真剣に話を聞いてくれます。 あの豊かな室見川が氾濫した時を想像しただけで怖くなります。今年の梅雨は降水量が少なかったのですが、そんな年の梅雨の終わり頃の雨には注意が必要です。 室見川が氾濫して避難勧告が出たら、りんごの花保育園の園舎の2階で待機します。避難する時間が十分ある時は、西体育館に避難して保護者の方々のお迎えを待ちます。これからも、子ども達の命を守るために、様々な想定をして訓練を続けていきます。 今の平穏で幸せな日々がずっと続きますように。

抱っこがいい

今日は日曜日。近くのショッピングセンターに買物に出かけました。親子づれでショッピングを楽しんでいる姿がたくさん見られ、あちらこちらで子どもの泣き声が響いていました。 暑かったので、水遊びをしている子ども達がいました。帰る時間になってお父さんとお母さんが着替えさせようとしていたのですが、まだまだ遊びたい3歳位の女の子は大号泣。あんなに大声で泣けるのはいいですね。 どんなに泣いていても、最後はお母さんの抱っこで落ち着くのは不思議です。抱っこってすごいですね。でも、こんなに抱っこしたらわがままになるんじゃないかしら・・・と悩んだことはありませんか? 新任の先生も、「抱っこ、抱っこ」と言う子どもを一日抱っこしています。抱っこしていると思うように動けないので、他の先生に負担を掛けてしまって申し訳ないと悩みます。ベテランの先生は、抱っこが大事なことがわかっているので、そんなことは全然気にしていません。 いつまで抱っこしたらいいのでしょう? それは、子どもが「もういいよ。」「もう大丈夫だよ。」「一人で遊びたいから下ろしてよ。」と言う時までだと思います。 抱っこしてほしいのは、疲れているから。眠たいから。お腹が空いているから。痛いから。怖いから。寂しいから・・・つまり何らかの理由で不安だからです。 心の満たされ方は、一人一人違います。これだけ抱っこすればもう大丈夫とは言えません。それは子どもが決めることだと思います。安心すれば自分で下りてくれます。寂しいくらいに、お母さんのところから離れていきます。そして、不安なことがあれば、すぐにお母さんのところに戻って来て、抱っこしてもらって、安心してまた

なんとかなるよ

6月22日に理事会、そして昨日評議員会を開きました。慣れないので、終わると疲れがどっと出てきます。理事6名、評議員7名、監事2名、それぞれ様々な分野で活躍されているお忙しい方々ですが、ほとんどの方が出席して下さいました。 11年間園長をしていましたが、自分で社会福祉法人を立ち上げて園を運営するとなると、勝手が違います。今まで全く関わったことがない仕事がたくさんあって戸惑います。次々に書類の提出期限が迫って来るのですが、書類の内容を読み解くまでに時間がかかって、いつもギリギリになってしまいます。 理事会・評議員会に提出する書類を作りながら、いかに自分が何も知らないかを思い知らされます。先生達に給与を滞ることなく払えるだろうか、子どもたちに玩具や遊具を買ってあげたいけど、どこまで大丈夫なのか、心配は尽きません。 長い間夢見てきた自分の保育園を作ることができたのですから、今のプレッシャーや心配は大したことじゃないと思いつつ、時々ため息が出ます。 そんな時、思いがけないプレゼントに肩の力が抜けました。昨日の評議員会に横浜から来て下さったMさんから陶器の天使の人形を頂いたのです。「人形のタイトルがいいなって思ってこれを選んだんですよ。『なんとかなるよ』って。いろいろ大変でしょうけど、あまり考え込まなくても大丈夫。なんとかなりますよ。」 理事・評議員の方、先生達、保護者の方、そして子どもたち、たくさんの方に支えられていることを思い出しました。難しい書類も、何回も読めば理解できます。十分ではなくても、少しずつ子どもたちに玩具や遊具を買うことができるはずです。 プレゼントの中に、「ブログを愛読

泥遊び

今朝8時。つぼみ組の部屋で、「この時間、外で遊んだら気持ちいいですよね~。」とN先生。「そうだよね、涼しくていいよね。」と私。「今日、外で遊んでいいですか。」とN先生。「もちろん。」と私。 ・・・ということで、朝の外遊びが突然始まりました。外で遊んでいると、登園して来た子ども達が、「おはよう!何してるの?」と目を輝かせて門を入って来ます。外で遊んでいると、お母さんとの別れもそんなに寂しくなくなります。 さらに上をいくN先生は、水遊びの準備を始めました。(後で聞くと、子ども達が砂場で拾った貝殻を蛇口をひねって洗っていて、水がもったいないので容器に水を入れて出したそうです) 子ども達は園庭に新しくできた築山に水を掛けたり、ままごと道具に砂や泥を入れ、朝だというのにエンジン全開で遊び始め、9時過ぎには、服も手も足も泥だらけになってしまいました。 一番最後まで泥遊びをしていた4歳児のRちゃんに、「Rちゃん、お部屋に入ろう」と声を掛けると、「いやだ、だって楽しいんだもん!」と満面の笑顔で答えてくれました。 どの年齢の子ども達も、水遊び、砂遊び、泥遊びが大好きです。子ども達の手や工夫で変化して、毎回違った遊びが広がっていくからでしょう。 子ども達のキラキラ輝く笑顔を見て、2日前に受けた研修で心に残った『子どもと保育研究所ぷろほ』所長の山田真理子先生の言葉を思い出しました。 『子どもは、幸せになるために生まれてきて、楽しい時間を過ごすために園に来ている』 子ども達が楽しく、幸せに過ごすために私達はここにいるのです。子ども達のキラキラ輝く笑顔は、当たり前で大事なことを思い出させてくれました。

職員勉強会

今日は第2回の職員勉強会で、今年の実践研究のテーマを決めました。 テーマは、『自分を好きで、友達を大好きな子にするには、保育者のどのような関わりが必要か』になりました。開園して1年目、子どもが自分を好きになり、友達を大好きになるには、保育者のどんな援助が必要かを追求していきたいと思います。 自分をいいな、好きだなと思えるのはどんな時でしょうか?どんな場面でしょうか?友達がいて嬉しい、大好きだと感じるには、どんな経験が必要でしょうか?単純なようで、実はとても難しい人格の土台に関わる課題です。子ども達の嬉しい姿、成長した姿が、各クラスの先生達の実践記録で浮かび上がってくると思います。私が気づかなかった〇〇ちゃんの成長を、先生達がきっと嬉しそうに報告してくれることでしょう。 議題の3番目は研修報告でした。福岡市は様々な研修を準備してくれるので、研修を受ける機会がたくさんあります。研修を受けて一番心に残ったことを報告してもらいました。初任者研修で職場関係づくりの研修を受けたN先生が、「休憩室で、先生達が私に『大丈夫だよ』って言ってくれたり、アドバイスをしてくれるので、とてもステキな職場だなって思います。」と言ってくれました。その言葉を聞いて、みんな少ししんみりしました。そんなことを言ってくれる新任の先生がいること、休憩室がそんな場になっていることが嬉しかったです。 勉強会を終えて、先生達との距離がまた近くなったような気がします。明日も、一人ひとりの子ども達を心を込めて迎えたいと思います。

人命

自然の前に人間がいかに無力であるか、時々突然思い知らされます。地震、水害、津波、台風、大雪・・・。どんなに科学が発達しても、自然をコントロールすることはできないでしょう。私達にできることは、ただ毎日毎日を一生懸命生きて、いつ訪れるか分からない自然災害に、できるだけの備えをして、非常時にどう行動すべきか想像しながらトレーニングをするだけです。 保育園は、お医者さん、看護師さん、介護士さん、消防士さんなど、自然災害の時に、なくてはならない方達のお子さんも預かっています。どんな時でも、開園して保育園としての役割を果たさなくてはいけないと言われてきました。私も、この仕事について30年以上になりますが、休園になったことはありません。 大雪、台風の前日は、朝7時に園を開けるために、誰が一番確実に出勤できるか考えます。前日の夜は、テレビのニュースとにらめっこです。 最近は台風の時、小学校など、前日から休校になることが多くなりました。働く保護者の方にとっては大変だと思いますが、やっぱり一番大事なのは命です。 2年前、大型の台風が福岡を直撃しました。夜中に台風の動きを見て、早出の先生、大丈夫かなと思ったら眠れなくなって、早朝家を出ました。園の駐車場に着いて、車から出ようとすると強風にあおられ転びそうになりました。すぐにやってきた早出の先生の車が風で動き、ドキッとしました。二人でやっと園にたどりついて、「怖かったね~」と思わずためいきがでました。 その時、先生達の命は誰が守るのだろうと思いました。想定外の自然災害が次々に起きています。保育園の社会的役割と人間の命・・・ どんな自然災害の時も子どもを

地震

昨日、大阪で震度6の大きな地震がありました。お亡くなりになった方もいらっしゃって、心が痛みます。まさか、こんなところで・・・この言葉を何度聞いたことでしょう。 私の娘家族も大阪にいます。昨日の朝8時過ぎに、「大阪で大きな地震があったらしいよ。さっきからずっとY(娘)に電話を掛けたり、メールしてるけど、全然返事がなくて。大丈夫かな?」と、妹から緊迫した声で電話がありました。 いつものように、園に出勤してつぼみ組の部屋にいた私は、慌てて娘に電話をしました。すぐに繋がり、「何してるの?地震、大丈夫?」と訊くと、「地震、大きかったらしいね。H(孫)を保育園に送るために、自転車に乗っていたから地震に気づかなかったよ。自転車を降りて携帯見たら、いろんな人からメールや着信があってびっくりしているところ。」と返事が返って来ました。 無事を確認でき、ホッとしたものの、「今からどうするの?」と訊ねると、「H(孫)を保育園に預けて仕事に行くよ。」と言う返事。「だめよ。今日みたいな日は何があるかわからないから、仕事は休んで自分でHちゃんをみなくちゃ。」と言いました。 仕事を始めたばかりで休めないと言いながら、会社に電話を掛け、休みの許可をもらって二人でそのまま家に帰ったそうです。 保育園で子ども達を預かる立場の私の発言としてはおかしいかもしれませんが、自分の子どもの命は自分で守ってほしいと思います。園で預かった時は、私達は全力でお子さんの命を守ります。でも、自然の脅威は計りしれないのです。あの時、自分で見ていれば・・・と悔やむことがないよう、こんな天地がひっくりかえるような大災害の時は、やっぱり自分の

乳幼児期の大切さ

S先生が、少年サポートセンターの方のお話を聞いて、ぜひ子育て中のお父さんやお母さんにこの話を聞いて欲しいと話してくれました。 私も、少年サポートセンターの方のお話を聞いたことがあります。少年サポートセンターの方が、非行に走る少年達と向き合う中でいつも感じるのは、いかに乳幼児期が大切かと言うことだそうです。 少年サポートセンターのHさんは、非行に走る少年達に、いつも「おりこうさん」と声を掛けているそうです。「おりこうさん」と声をかけると、拗ねていた表情が変わり、みんな少し照れたような、嬉しそうな顔をするそうです。 以前、警察官に追われ、バイクで警察官をはねて逃げていた少年から、「今、警察官をはねて逃げているところ」と電話が掛かってきたことがあるそうです。その時も、最後に、電話を掛けて来てくれて「おりこうさん」と言って電話を切ったそうです。その後その少年は自首したと話してくれました。 「おりこうさん」小さい頃、どんなに大切な人から掛けてほしかった言葉でしょう。一番大切な人、愛してほしい人から愛されず、大切にされなかったことがどんなに心に大きな傷をつくるのか、私達は様々な犯罪から学ばなければと思います。 『思春期の問題は、乳幼児期につながっている』と言われます。改めて、目の前にいる子どもたちに、『大好きだよ』『大切だよ』と伝えていきたいと思います。

父の日

今日は父の日。母の日に比べてスポットライトが当たらないですね。最近は、お父さんも子育てに協力的なので、もっとスポットライトが当たってもいいと思うのですが・・・。抱っこひもで赤ちゃんを抱っこして、颯爽と歩くお父さんはかっこいいと思います。 先日の保育参観の時も、お父さんがたくさん参加して下さいました。子育てに関わると、子どもの成長が実感でき、さらに可愛いと思いますね。 興味深い調査があります。子育てに積極的にかかわる父親の方が、かかわらない父親より、子どもは自分の分身ではないと感じているそうです。子育てにかかわることにより、子どもはその子自身の意志や個性を持った『自分とは異なる存在』であると認識していくようです。子育てに関わることで、親として成長していくのですね。 私達の時代は、母親が一人で子育てをしている家庭が多かったと思います。母親は家庭を守り、父親は仕事をして家族を養うという考え方が普通でした。これは、お父さんにとっても寂しいことですよね。子どもにかかわるからこそ、親子のきずなが強くなるのですから・・・。 最近は、お父さんが、「子育て、手伝うよ」と言うのは、NGだそうです。「手伝うのではなく、同じようにするのが当たり前でしょ」・・・という娘の言葉を聞いて、「いい時代になったね」と言いたかったのですが、やめました。それもNGワードになりそうなので。 『父の日』は、これからスポットライトが当たりますよ。

パワハラ

最近、パワハラの話題がよく取り上げられますが、中心人物にあまり反省がないように見えます。パワハラで訴えられる人達は、悪いことをしたという自覚がないのではないでしょうか。そんな価値観の中で生きてきたのですから。 私が社会人になった頃は、上司の人から指名されてカラオケを一緒に歌わせられたり、一気飲みをさせられたりというのは日常茶飯事でした。パワハラの話題を聞くたびに、時代は変わったと思います。 「昔はよかった」と言う人がいますが、私は今の方がいいと思っています。一人ひとりの違いが認められるようになり、社会的に弱い立場の人に配慮するのは当然と認識されるようになってきました。日本の社会は随分成熟したと思います。 人を差別したり、立場の強い人が弱い人を支配するのはおかしいという価値観も浸透しつつあります。これは教育の成果です。 目の前の子ども達が大人になった時、少子高齢化や食糧問題、エネルギーの枯渇、地球温暖化などたくさんの問題が待ち受けていると思いますが、人権を尊重する教育が後退することはないと思います。きっと、互いに支え合い、助け合って様々な困難を乗り越えていくことでしょう。 幼児教育に関わっている私達は、そんな崇高な教育の根本にかかわっているという責任の重さを自覚して、子どもたちに真摯に向き合っていかなければと思います。

以前も書きましたが、りんごの花保育園の各保育室には鍵が付いています。園舎のすぐ前は、車がスピードを出して通る上に、歩道がないので、危ないこと、このうえありません。1階に0・1・2歳児がいるのですが、以前鍵を掛けなかった時に、1歳児の男の子が玄関に一人で出ていたことがありました。玄関の自動ドアの介助ボタンは、高いところにあるので、絶対に押すことはできません。玄関から一人で出ることはできないのですが、もし・・・と考えたら、やっぱり怖くなって鍵を掛けるようになりました。 鍵なんてかけないで、先生達がしっかり見守り、子どもたちに言い聞かせて、子ども自身が自分で考えて勝手に保育室から出たらいけないと判断できるようにしなくてはいけないことはよくわかっているのです。 毎回保育室を出るたびに、心の中で「ごめんね」と言いながら鍵を掛けています。なんだか子ども達を閉じ込めているような気持ちになって辛いのです。でも、子ども達の命を守ることが一番大事だと考えると、やっぱり今日も鍵を掛けてしまいました。 開園してまだ2ヶ月。思い描いたような保育ができないのは当たり前・・・。焦ってはいけないと思いながら、モヤモヤしています。

6月のお誕生会

6月生まれのお誕生会でした。レインコートを着たT先生が司会で、楽しくて温かい雰囲気の中、3人の子ども達をお祝いしました(つぼみ組のK君はお休みで残念でした)。りんご組の4歳児の女の子ふたりが、インタビューにはきはきと答え、とってもお姉さんらしく、頼もしく見えました。 今日のお誕生会は動画にして、ホームページでアップしました。パソコンでしか見れませんが、ぜひこの温かいお誕生会の様子を見てくださいね。2ヶ月経ったんだな~と思います。 りんご組は、火曜日に『JA博多じょうもんさん市場』に梅を買いに行って、昨日梅ジュースを作りました。少しずつりんご組に新しい生き物や植物などが増えるのがおもしろくて、ワクワクします。 同じ日に、夏野菜もたくさん買って、今日の誕生会で子どもたちに紹介しました。きゅうり、なす、オクラ、いんげん、ズッキーニ、トマト・・・どれも色つやが良く、はちきれそうで、おいしそうです。子ども達はその野菜を手に持ったり、においを嗅いで、宝物のように扱っていました。スーパー等で見たり、触ったりすることはあるのでしょうが、こうやってじっくりと見たことはあまりないのかもしれませんね。 夕方、T先生が階段の近くにテーブルを置いて、その上にツヤツヤの野菜を並べてくれました。なかなか見応えがありました。こうしてマジマジと見ると、改めて自然の力の偉大さに気づかされます。こんなに命に溢れる野菜を食べたら、きっと元気が湧いてくるはずです。 もう少ししたら、本格的な梅雨が訪れ、たくさんの恵みの雨が降ることでしょう。その後には暑い夏がやって来ます。あの元気な夏野菜たちを食べて、パワーをつけなくては

約束

園生活には、きまりがあります。きまりは、道徳的なものとルール(お約束)に分けられます。 道徳的なきまりは、人として守らなくてはいけないこと・・・友達を叩いてはいけないとか、仲間外れをしてはいけない、物を投げてはいけないなど、人へのいたわりや思いやりの気持ちがベースにあります。 もうひとつのルール(お約束)は、園生活を楽しく過ごすためのきまりです。順番を守る、廊下は走らない、食事の前にはトイレに行く、散歩の時は前の人を追い抜かないなど、子ども達はたくさんのルール(お約束)に囲まれて生活しています。 園生活を楽しく過ごすためにルール(お約束)は必要です。でも、お約束が多すぎて子ども達の生活が窮屈になっていないでしょうか? 私は、できるだけお約束が少ない園生活を送らせてあげたいと思っています。人として守らなくてはいけないことや、人の迷惑になること、危険なこと以外は、できるだけお約束が少ないといいなと思います。 『お約束でしょ』と言われれば、子どもは考えることをやめてしまいます。〇〇だからしないとか、〇〇したら〇〇になるからしてはいけないと自分で考えて行動できるようになると、もっと生き生きとした毎日を過ごせます。そんな子ども達を育てていきたいと思っています。

偏食

離乳食の時は、なんでも食べていたのに、1歳を過ぎると、好きなものしか食べないようになることがあります。ごはんしか食べない、スープしか飲まない、緑色の野菜は食べない、いも類は絶対に食べない・・・栄養がかたよるんじゃないかと心配になりますよね。一日の必要栄養摂取量は?なんて考えだすと、追いかけまわしてでも食べさせたくなる気持ちも分かります。でも、人間ほど雑多なものを食べる動物はいません。山羊は主に草しか食べないし、ライオンは肉類しか食べないのに、あんなに強くて逞しいです。あまり神経質にならずに、そのうち食べてくれるようになるよね・・・とゆったり構えてもいいのかも。 子どもの味覚は敏感なので、一度嫌だと思うと、修正するのは難しいようです。見ただけで食べないのも、食べていやだったという記憶がちゃんと残っているから。そう考えると、何でも食べていた頃からの成長ですね。 なぜ偏食をするのでしょうか。 「最初に食べた時においしくなかったから」と言われる先生もいらっしゃいますが、それだけではないように思います。一人ひとりの味覚の違い、触覚や臭覚の敏感さなど様々な理由が絡み合った結果のように感じます。 嫌いなものがずっと嫌いかと言えばそうではなく、ある時期、何かをきっかけに食べれるようになります。そのきっかけは、一緒に食べている人がおいしそうに食べているのを見たり、とてもお腹が空いている時に食べて見ておいしいと感じたり、褒めてもらいたくてがんばって食べたら、おいしいと感じたり・・・いろいろなきっかけがありますが、無理やりではなく、自分から食べてみようと思うことがポイントです。 『食事は楽しく、おい

小さな保育園

りんごの花保育園に就職希望(?)の方が見学に来られました。今年の3月まで、200名位の子ども達がいる園で働いていたそうです。毎日たくさんの子ども達といるのに、忙しすぎてじっくり関われなかったのが辞めた理由だと話されていました。 私にも覚えがあります。20人以上の子ども達を担任していて、行事に追われると、今日は〇〇ちゃんと話したかな?〇〇くんは何をしていたかな?と思いだそうとしても覚えていないのです。集団を動かすことに一生懸命になると、集団の中の一人ひとりの子どもの思いや心もちに気持ちを寄せる余裕がなくなってしまうのです。 新卒の先生2人が、面接の時に、「一人ひとりの子どもとじっくり関わりたいので、りんごの花保育園がいいと思いました。」と話してくれたのを思い出します。小さい園だと、一人ひとりの子どもの言葉に耳を傾け、思いを受け止め、小さな成長に気づくことができます。 そう言えば、今日初めて、トイレでうんちができた3歳児の子がいました。「『トイレに座ったら、下にぽとん、ぽとんって落ちた」ってお話してくれたんですが、その仕草がと~ってもかわいかったんですよ。」と担任のN先生がとっても嬉しそうに教えてくれました。 「早くトイレでできるようになってほしいんです。」とN先生が言っていたのを知っていたので、それを聞いた先生達はとっても喜んで、みんなで褒めました。 行事の時の華やかさはないと思いますが、一日一日をみんなで一緒に過ごしているという安心感はたっぷりあります。小さな園もいいな~。

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