- May 16, 2021
愛着と保育
毎月、『下村小児科病児保育便り』が郵送されてきます。毎回新しい視点や学びがあり、ありがたく拝見させて頂いています。今月は、日本保育保健協議会発行の「保育と保健ニュース」から、『愛着と保育』というタイトルの記事が紹介されていました。 子育てに愛着関係が不可欠であるが、どうやったら子どもに愛着が芽生える子育てができるか・・・基本的な信頼関係が大切である。では、どうすれば基本的な信頼関係が築けるか? 情緒の源流は快と不快であるとすると、保育とは不快を取り除き、快を与えることに他ならない。脳の視床という部位にあたる側坐核という生理的な報酬系を刺激するからである。快刺激が与えられると、側坐核からドーパミンが出て、脳が喜ぶ。そして、またそうして欲しいという期待が生まれる。期待は重要である。 おしめが濡れて不快になる。それを乾いたおしめに替えて快を与えてくれる。ふと見上げるとそこに顔がある。お腹が空いて不快で泣く。おっぱいを飲ませて快を与えてくれる。そこにおしめを替えてくれた顔と同じ顔がある。こうした不快を取り除き、快を与えてくれる顔が同じであることが重要であ
- May 15, 2021
キラキラデー、その後・・・。
先週木曜日に行ったキラキラデーは、早速子ども達の良い刺激になったようです。キラキラデーの翌日、登園してすぐの4歳児のTくんに、「Y先生、お米はどうやって作るか知ってる?」と訊かれたY先生が、「Tくん、知ってるの?」と言うと、「お米を植えたら、お米ができるんだよ。」と言う返事。 キンキラグループは、来週JAさんに行って、米作りについて尋ねて、バケツ稲を始める予定です。Tくんは、話し合いの時も、「ここ(屋外園庭)でお米を作ったらいいんじゃない?」というアイディアを出してくれたそうです。「そんなことをしたら、ここで遊べなくなる!」と他の子に却下されたそうですが、発案がいいですね。 お迎えに来られたお母さんにそのことを話すと、「お米がどうやってできるか、おうちで聞かれたんですよ。なんでそんなこと訊くのかと思ったら、そういうことだったんですね。」と納得のお母さんだったそうです。 「キラキラデー、他に何をしたの?」と訊くと、「Y先生とTと二人で手を繋いでぐるぐる回った。」と答えてくれたそうですが、サークルタイムのことみたいです。Tくんの中では、Y先生と二人の
- May 14, 2021
検証
コロナウイルス感染症第4波の勢いが止まりません。どうしていいかわからない、もうこれ以上の我慢はできない、なるようになる・・・いろいろな思いが渦巻きます。 今年度福岡市保育協会の研修部員になり、他園の園長先生方とお話しする機会が増えて、力づけられたり、ドキドキさせられたりします。話題はやっぱりコロナウイルス対策です。緊急事態宣言が出たので(それ以前からのところも)、園外で子ども達の受け入れや受け渡しをしているそうです。りんごの花保育園のように小さい園ではないので、たくさんの子ども達の対応がとても大変だと話されていました。 お迎えの時は、園内放送で名前を呼び、身支度をして、担任の先生が玄関まで連れて行って、保護者の方にお帰ししているそうですが、現場の先生たちがとても大変だと話していらっしゃいました。感染症対策に追われる上に、見えない労務が増えています。 変異株の感染力が強いのは、感染者の増加で明らかですが、本当に子どもは感染しやすいのでしょうか?データを見ると、若年化はしていますが、子どもの感染率は増えていないように見えます。乳幼児の感染源は、ほとん
- May 13, 2021
キラキラデー、始めました
今日は、キラキラデーの初日でした。入園希望の見学の方がいらっしゃったので、2階保育室に行くのが少し遅れたのですが、3つのグループに分かれて、円陣になり、子ども達は自由に発言を楽しんでいました。 初日なので、まずは自己紹介をして、グループの名前を決めました。みんなそれぞれ自分が好きな名前にしたいと思っていて、なかなか決まりません。どうやって決めるのかな?と一つのグループのそばで話を聞いていました。 「かっこいい名前がいいから、車グループにしよう。」とTくん。「早く走れるから、(去年の卒園児も早く走れることがかっこいいと思っていました)ヒョウグループにしたい。」と何人かの子ども達。他にもいろいろグループ名が上がり、K先生は何がいいか子ども達に手を挙げてもらうことにしました。 誰も手を挙げていないグループ名を消していくと、やっぱり車グループとヒョウグループが残りました。そして車グループはTくんだけ・・・。このままヒョウグループに決まるのだろうと思って見ていたのですが、Tくんは絶対に車グループにしたいようです。 大人の世界だったら、周りの空気を読んで、人
- May 12, 2021
さあ、前へ
日曜日、池上彰さんの『日本の教育が変わる』というテレビ番組を見ました。2020年度から小・中学校の学習指導要領が変わり、来年は高校へとその流れが続きます。日本の教育はどのように変わるのでしょうか? 見られた方も多いと思いますが、ますます国際化が進み、知識を蓄えるだけでなく、蓄えた知識をどう活かしていくかが問われる時代になります。国際社会で自分で考えてモノを言える人材を育てなくてはいけません。 これまでの教育は知識を蓄えること、暗記に重点が置かれていました。私も、鎌倉幕府の成立を1192(イイクニ作ろう)年と覚えていた年代です。今は、1185(イイハコ作ろう)年になっているそうですね。驚きました。何を基準にするかで成立年が決まるので、正確に何年か覚えるのはそんなに重要じゃないかもしれないですね。 日本の歴史も世界とのつながりの中で理解すると、とても興味深いです。今後は、歴史総合という新しい科目ができ、18世紀以降の近代社会に重点を置いて学ぶそうです。縄文時代、平安時代、鎌倉時代・・・それぞれ知れば知るほど興味は湧いてきますが、授業でじっくり学ぶ時間