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甘えを満たす

 古くから日本人が大事にしてきた「甘え」について、もう少し書いてみたいと思います。「甘え」は、自己肯定感を高め、人と良好な人間関係を作るために大事なものと考えられてきました。「甘え」が成立するには、甘えられる相手がいること、甘えられる特別な二者関係が必要です。信頼関係があるからこそ甘えることができるのですね。


 「甘え」と混同されてしまうのが、「甘やかし」です。「甘やかし」は、相手が欲求していないのに、過度に手を出したり、過度な要求を受け入れることなので、区別をして考えることが必要です。たぶん、保護者の方はいつも甘やかしているんじゃないか?と心配しながら子育てをしているのではないでしょうか?子どもは、信頼できる人に十分に甘えることで、自分は愛されている、大事にされているという自己肯定感が育ち、人を信頼できるようになるので、甘えを満たしてあげてほしいと思います。


 以前にも書いたのですが、乳幼児期に人とのかかわりの鋳型が形成されるので、その時期の大人のかかわりはとても大事です。信頼できる人との良好な関係が成立し、十分甘えを満たしてもらえれば、自分を大切にして、人を大切にできることができるようになりますが、逆もありうるということです。


 自分でしたいという気持ちが育ち、実際にやってみて、できることが増えれば子どもの世界は広がります。自分でしたいという気持ちの育ちがとても大事だということですね。自立を促し過ぎると、子どもは不安になって、できることさえしようとしなくなってしまいます。自分でしたいという気持ちが育つよう、ゆっくり、温かく関わっていきたいと思います。

 
 
 

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