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わかっているんだけど

昨日、ひっかき傷を作ってしまいました。お友達が持っていた玩具が欲しくて、手が出たそうです。「貸して」「いいよ」と言えばいいのにと思いますが、まだまだ言葉よりも気持ちの方が先に出てしまう年齢です。

 未満児クラスで悩むのが、かみつき、ひっかきです。手で叩いたり、押したりすることと変わらないはずなのですが、痕が残ってしまうので、子ども同士のことだからと済ませられないこともあります。

 かみつかれたり、ひっかかれた傷を見ると、心が痛みます。「ほら、見てごらん。こんなに赤くなって痛いよ。『ごめんね』しようね」と言うと、かみついた子はすまなそうな顔で頭をチョコンと下げます。分かってくれたかなと思っても、また同じことをしてしまうのが子どもです。

 2歳になったばかりの私の孫も、時々「メッ!」と言いながら、私のことを叩いたりします。その度に、娘が「『メッ!』はバツでしょ。」と怖い顔をして叱るのですが、すぐにまた同じことをします。そして、自分で「『メッ!』はバツ!」と両手を×にして言います。わかっているのにしてしまうのが、子どもです。繰り返し、繰り返し、分かるまで言い聞かせるしかないのです。

 昨年お亡くなりになった児童精神科医の佐々木正美さんの『子どもへのまなざし』にこんな言葉があります。「してはいけないことはその都度繰り返し教えなければいけませんが、それができるようになるのは子どもに任せていいと思います。」

 子どもに真剣に向き合えば向き合うほど、なんでこんなに何回言ってもわからないの?と思いますが、わかっているように見えてわかっていない、わかっていてもできないのが子どもだと思います。焦らず、諦めず、言い聞かせ続けましょう。

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