感覚統合
- 智子 大瀧
- 5 days ago
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児童発達支援事業所では、毎月1回土曜日に家族支援プログラムを行っています。今日は言語聴覚士のY先生が「感覚統合」について話をしてくれました。参加者は8名で、「言葉」や「感覚」がお子さんの課題と感じていらっしゃる方が多いことを感じました。
発達の指標として「言葉」はわかりやすく、言葉が出なかったり、遅いことがきっかけで相談機関に行かれる方も多いようです。「言葉」が出るためには、土台作りが大切です。共感する力、わかる力、聞く力が育つと発語に繋がります。誰かに伝えたい、誰かと気持ちを通わせたいという欲求が、言葉への関心に繋がり、少しずつ言葉が増えていきます。トレーニングをして言葉が話せるようになるわけではないので、もどかしいかもしれませんが、土台作りが大事なのですね。
言葉が出るためには、様々な感覚がバランスよく育つことが大切です。五感(視覚・嗅覚・聴覚・味覚・触覚)だけでなく、固有覚、前庭覚の育ちが必要です。固有覚は自分の身体の位置や動き、筋肉の緊張具合などを感じる感覚です。身体の内側からの情報を感じる感覚なので、これがうまく働かないと、自分の行動を調整したり、姿勢を保つのが難しかったり、力加減がわからずにモノや人にぶつかったりします。
前庭覚は、自分の身体の傾きやスピード、回転を感じる感覚です。前庭覚も重力に対して姿勢を保つ働きや、身体のバランスを取る働き、眼球運動を支える働き、自分の身体の機能を把握する働きがあるので、前庭覚が育っていないと、姿勢が崩れやすかったり、運動をこわがったりすることもあります。
五感と固有覚、前庭覚の発達に凸凹があると、普段の行動や日常生活、友達とのかかわり方などに様々な難しさが生じます。それらの感覚がバランスよく成長するよう、Y先生が遊びの中で工夫できることをたくさん話してくれました。
参加された保護者の方はとても熱心に耳を傾けられ、質問もたくさん出ました。保護者の方同士の情報共有もできて、とても有意義な時間になりました。秋に「言葉のビル」についてお話をしてもらう予定です。お楽しみに。
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